本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「愛についてのデッサン−佐古啓介の旅」野呂邦暢
愛についてのデッサン―佐古啓介の旅 (大人の本棚)
愛についてのデッサン―佐古啓介の旅 (大人の本棚)
  • 発売元: みすず書房
  • 発売日: 2006/06
  • 売上ランキング: 338478
  • おすすめ度 5.0


なんかなかなか手に入らないみたいですね、今は。
図書館で借りたこの本は、だいぶ古い雰囲気で、表紙もこれじゃなかったです。
ずいぶん古い本ですが、今読んでも古さを全然感じないし、
何より本好きには愛着のある本だと思います。ぜひ復刊してほしいなあ。

古本屋を営む若い青年、佐古啓介が、本にまつわる謎や、
父の秘密なんかを探っていく連作短編です。
ミステリとしても、青春小説としても、読み応えのある素敵な作品。
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# 「きのうの神さま」西川美和
きのうの神さま
きのうの神さま
  • 発売元: ポプラ社
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2009/04
  • 売上ランキング: 33301
  • おすすめ度 4.5


映画「ディア・ドクター」観に行ってきました。
僻地の医療について問題提起をするとともに、
人のずるさとか温かさとかを描く生々しさがあり、
配役も映像もすばらしく、涙ながらに見ました。

その映画監督が記した短編集「きのうの神さま」は、映画原作ではないけれど、
映画を見た人がより楽しめる、でも映画をみていなくても楽しめる、そんな短編集でした。
この著者の筆力なら普通に映画の物語を小説化しても充分読み応えがあると思うんだけど、
映画と関連する「ディア・ドクター」という短編も、あえて別の目線から書く、とか、
映画に出てくる人の過去の情景を書く、とか、いろいろな目線から見ることで、
その描くところをより深くすることができるような気がする。
映画というメディア、小説というメディアの違いをわかったうえで
それを活かす最大限の表現をしているというのは前作「ゆれる」同様で、
うまいなあと思う。
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# 「ジャージの二人」長嶋有
ジャージの二人 (集英社文庫 な 44-1)
ジャージの二人 (集英社文庫 な 44-1)
  • 発売元: 集英社
  • 価格: ¥ 450
  • 発売日: 2007/01
  • 売上ランキング: 2583
  • おすすめ度 4.0


余談から入る。
堺雅人は大河ドラマ「新選組!」の山南さん役のころから好きな俳優だが、
今回の大河ドラマ「篤姫」の家定様の演技にはもう参った。すっかり参った。
で、視聴率が良いこともあり急に民放に出まくっている堺さんだが、
「ふん、今頃気づいたのかい」と嘯くこともなく、私もせっせと
「徹子の部屋」などを見てうっとりとしていたものだ。
また堺さん出演映画など見まくろうとも思っている。「ハチクロ」とか見るよ私は!

しかしこれだけ参ってるのに、今回読んだ「ジャージの二人」は、
文庫化した頃に買って積んでいたので、表紙は堺さんではないのだった。
非常に、残念である。
本もミーハーに買うのが、たまにはよいのだなと思う。
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# 「凍える牙」乃南アサ
凍える牙 (新潮文庫)
凍える牙 (新潮文庫)
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 740
  • 発売日: 2000/01
  • 売上ランキング: 78809
  • おすすめ度 4.0


推理小説が好きな男性に、読む前に貸したことがある。
正直にものを言う人で、返すときに怒られた。「こんなつまらんもん、貸すな」と。
え、そうなん?と思いつつ、読んでなかったから反論もできず、
だいぶ経ってから私は彼のせりふを検証すべく、読みはじめる。
3日間けっこうのめりこんで読んで、で、「つまらなくないよ?」と思ったのだった。
単に個人的趣味の問題か、男女間の見解の相違か、それはわからないけど、興味深い。

女性刑事が一人で奮闘する刑事もの。この手の作品はもううんざりするほど読んだ気がする。
ぱっと思いつくところでは柴田よしきのRIKOシリーズもそうだし、横山秀夫の「顔」とか。
だいたい女性刑事は一人で、男性社会に放り込まれて奇異な目で見られ、認めてもらえず、
悔しい思いをしながら日々奮闘する。そして事件を解決する。そんな内容が多い。
そういうのって男性に受け入れられない、理解されない理由かもしれないなと思いつつ、
私自身、そういうテーマの小説は「またか」と思うし、同じ女性として共感はするけれど、
自分がそこまで仕事がんばってるわけでも、女性だけど男性と対等に見られたいとか思って
日々戦ってるわけでもないので、もう別にすすんで読みたいとも思わないテーマだ。
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# 「猫鳴り」沼田まほかる
猫鳴り
猫鳴り
  • 発売元: 双葉社
  • 価格: ¥ 1,470
  • 発売日: 2007/08
  • 売上ランキング: 297734
  • おすすめ度 5.0


40歳にして妊娠し、そして流産してしまった主婦。夫婦に突然訪れた不在、
そこに現れた、小さな小さな猫。主婦は猫を何度も何度も捨てに行くのだが、猫は戻ってくる・・・

奇妙な少女がやってきて、結局「モン」と名付けられたその猫。
第二部では不安を抱えて攻撃的になっている少年と「ペンギン」と呼ばれる猫の物語だが、
そこにもモンが一役買い、第3部では妻を亡くした老境の男が、
飼い猫「モン」と過ごす日々が淡々と描かれる。
「モン」を中心とした一連の連作短編のような、「モン」の生涯を描いた長編のような、
不思議な味わいの本だ。
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# 「こころ」夏目漱石
こころ (集英社文庫)
こころ (集英社文庫)
  • 発売元: 集英社
  • 価格: ¥ 320
  • 発売日: 1991/02
  • 売上ランキング: 4841
  • おすすめ度 4.0


(中高生の方は読書感想文でこれ転載しない方がいいと思います。
私の文章を勝手に使うな、って気持ちより、転載した人の成績が下がったり、
先生に呆れられたりしないかが心配なので、やめた方がいいと思うねん)

この「こころ」、高校の頃に買った新潮文庫版が本棚の奥深くに眠っていると思うのだが、
蒼井優の表紙が感じ良かったうえ値段が300円台だったので、つい集英社文庫を買ってしまった。
ついでにナツイチのストラップももらって得した気分。
夏休みの中高生を狙った企画にあっさり乗る私。
お菓子を買い込むよりは300円で「こころ」を買う方が、いい買い物をした気になるよね。
ずっと残るし。(いや、既に新潮文庫があるんやけど。)

「こころ」は高校の教科書に最後の方が載っていて、最初に読んだ印象が強烈で、
授業は全然聞いてなかったしうざかったけど、その部分は何度も読んだ。
それをきっかけに本を買って読んで、そこから私の読書傾向が変わった気がする。
それから漱石はじめ芥川、太宰なんてのを集中して読んだのもあるけど、
本自体により深いものを求めるようになったというか。「こころ」を読んでから。
そのくらい高校生の私に何かを残した作品だった。

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# 「虚無への供物」中井英夫
虚無への供物〈上〉虚無への供物〈下〉


三浦しをんが「三四郎がそれから門を出た」で激しく薦めていた作品。
しをんさんは氷沼家のあったと書かれているあたりまで出かけていったりしていて、
あまりのはまりっぷりが気になってつい本を買ってしまった。
しをんさん、エッセイは軽いけど本の趣味は渋いんだよなー。「神聖喜劇」とかさ。
ま、どちらも知る人ぞ知る!って感じみたいだけど(私は知らなかったが)

中井英夫のこの本については、影響を受けた作家も多数いるようで、
「凶鳥の黒影」というタイトルのアンソロジーも出ている。
恩田陸、津原泰水、有栖川有栖とか、有名どころがたくさん参加していて
(もちろんしをんさんもエッセイで参加)けっこう気になっている。
それほどまで影響を与える作品なら、読み甲斐があるというものだ。

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# 「夏の力道山」夏石鈴子
夏の力道山
夏の力道山
  • 発売元: 筑摩書房
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2006/09
  • 売上ランキング: 7865


私の彼氏は料理が上手です。突然ですが。
私もおつきあいをはじめて最初らへんは、さすがにちょっと作らないとまずい、と思い、
ちょっと頑張って作ってみたのですが、麻婆豆腐は豆腐がぐちゃぐちゃに崩れるし、
わかめスープはわかめがうまく切れてなくてでかいし、オムレツ作ったら
スクランブルエッグができるし、まあなんつうか、散々だったわけです。
最初らへんは文句も言わずに食っていた奴も、だんだん私の手順とか
出来上がりとかに文句をつけ始め、そして次は自分で作るようになり、
最近ではそれも面倒になったのか、私が何もしないで出来上がるのを待ってるのが
気に入らないのか、食べに行くようになりました。

でも不思議なんですが、それだけ自分で作れるのに、奴は結婚相手には
料理をしてほしいと思ってるようです。なぜに?
私ははっきり言って、私の結婚相手は自分で料理を作れた方がいいと思うのです。
私が作ったまずい料理をわざわざ食わせる意味がわからない。かわいそうじゃないですか。

料理の才能が一切なくても、「女」というだけで「主婦」にならざるを得ない、
なんだかなあ、な感じを私の代わりに表現してくれたのが、この本でした。
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# 「ゆれる」西川美和
ゆれる
ゆれる
  • 発売元: ポプラ社
  • 価格: ¥ 1,260
  • 発売日: 2006/06
  • 売上ランキング: 3983
  • おすすめ度 5.0


東京でカメラマンになって成功した弟、母の一周忌で実家に戻る。
そこでは実家でガソリンスタンドを営んでいて、兄は従順に、その生活に甘んじている
ように見えたが、ガソリンスタンドの社員になっていた兄弟の幼なじみの女性、千恵子と
弟が寝てしまったことで、長年保っていた均衡が崩れる。
そして、3人で行った渓谷の吊り橋から千恵子が落ちてしまい、兄が殺人罪で逮捕される・・・。

オダギリジョー、香川照之主演映画「ゆれる」を、監督自ら書き下ろしたノベライズ版。
私は普通ノベライズとかは、監督自ら書き下ろそうが、誰が書いてようがあまり読まない。
映画から作り始めた作品は、やっぱり映画の方がいいと思うからだ。
でも映画を見終わって、この作品はノベライズを読まずにいられなかった。
心がざわざわとして落ち着かない映画。自分がどうしてこんなにざわざわしたのか、
それを小説を読むことで納得させて、落ち着かせようと思ったのだった。

しかし落ち着かず。小説を読んでも同じように心揺らされ、ざわざわする結果となった。
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# 「嫌われ松子の一年」中谷美紀
嫌われ松子の一年
嫌われ松子の一年
  • 発売元: ぴあ
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2006/05/10
  • 売上ランキング: 7604
  • おすすめ度 5.0


映画「嫌われ松子の一生」(感想こちら)で号泣した私、あまりこういうの読まないんだけど、
めずらしく映画本とか読んでみることに。書いたのは中谷美紀。
中谷美紀は大好きな女優さん。若い頃はこの人の写真を持って美容院に行って
「こんな感じで」とお願いして毎回全然違う感じになっていたけれど(元が違うから)、
そのくらい好き。綺麗で聡明、演技もうまいし、神秘的な雰囲気も好きだし。
この映画でもすごく良かった。中谷美紀主演だったからこの映画はあんなに泣けたんだと思う。

でもこの映画で、中谷美紀は監督と随分もめたらしい、と報道されてた。
「女優やめようと思った」らしい。そこまでもめたって、何があったんだろう、と
つい野次馬根性が。人の喧嘩はつい見てしまうものね・・・。そんな不純な動機?で
読んでみることにしたのだった。
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