本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「潮騒」三島由紀夫
潮騒 (新潮文庫)
潮騒 (新潮文庫)
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 452
  • 発売日: 2005/10
  • 売上ランキング: 5463


朝ドラの「あまちゃん」にはまってます。さすがクドカン、話がすごく面白いし
主役のアキちゃんもかわいいし、他の人たちも個性的で面白い人ばかり、
海女になったりアイドルになったりという盛りだくさんな内容を、面白く、時に泣かせる感じで
物語としてまとめてくるのはさすがです。録画して毎日楽しみにしてます。
震災の描き方も印象的で、あの日を思い出して言葉がなかったです。
それでも、普段どおりにもどろうとする人々、最終回まで目が離せません。

と、話がそれましたが、
そこで出てくる「潮騒のメモリー」という歌、薬師丸ひろ子演じる大女優鈴鹿ひろ美主演の
同名映画の主題歌、という設定なのですが、よくドラマ中で歌われます。
その歌詞で「きてよその火を飛び越えて」ってのがあって、登場人物が「三島由紀夫の
「潮騒」の影響だな」と言ってるシーンがある。
個人的には「火?」とすごく思ってたんですよね。それで気になって「潮騒」を読んでみた。
三島由紀夫を読むには不純な動機ですけれど。「あまちゃん」と全くイメージ違うし・・・

さて、「潮騒」。びっくりするほど、単純明快な物語でした。
地方の小さな島で漁師をする青年が、海女をする女性と出会い、恋に落ちる物語。
親の邪魔だったり恋敵の邪魔だったり、田舎特有の空気が邪魔をしていたり、
まあいろんな邪魔が入るのですが、最終的には青年が男気を見せ、そして、っていう話です。
島の空気感が独特な雰囲気を出してましたが、物語としてはかなりベタな感じです。

「その火を飛び越えて」のシーンもあるのですが、爽やかな展開なのにそこだけ
びっくりするシーンで、でも結果爽やかで、けっこう異質なシーンだと思います。
(思わずYoutubeで検索して、三浦友和×山口百恵でのそのシーンを見てしまいました。)

三島由紀夫について詳しく語れるほど読んでるわけでもないですが、そんな私でも
「これは三島らしくないのでは」と思いました。
陰鬱で考えすぎるイメージの三島作品ですが、これはからっと単純です。
でも、三島由紀夫ならではの文章の格調の高さが、作品を一段階引き上げてることは
間違いないのですが。
他のどーでもいい作家が書いたら、単純すぎてもっと普通の作品になってたような気がします。

読んでいる途中でも思い、解説読んでさらに補完された感じもあるのですが、
三島由紀夫ってものすごく頭が良くていろいろ考えすぎてしまう人なんだろうなあと思うと、
この主人公の青年みたいに、女性の魅力や、自然の脅威なんかに、何も考えずに
まっすぐに立ち向かえる男性、しかも肉体的な魅力もある男性に対して、
憧れ的なものがあるのかな、と思いました。
何も考えなくってお気楽で羨ましいとかそういう意味ではなくて、
その単純さが醸し出す美しさを描きたくなったのかなあという気になりました。
そういう単純さが生んだ素敵な恋愛物語でした。

「男は気力だ」って台詞があったような気がしますが、そのとおりやなあ、と思います。
| comments(1) | trackbacks(0) | 16:29 | category: 作家別・ま行(その他の作家) |
コメント
「その火を飛び越えて」のシーンもあるのですが
| &#1591;&#1585;&#1575;&#1581;&#1740; &#1602;&#1575;&#1604;&#1576; | 2017/08/16 8:38 AM |

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