本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「やりたいことは二度寝だけ」津村記久子
やりたいことは二度寝だけ
やりたいことは二度寝だけ
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2012/06/19
  • 売上ランキング: 101178


タイトルからして「そうだよね!!」と思って手に取った、津村さんのエッセイ集。
連載ものとかが集められてて、前半はネットで検索したあれこれ、に関する短いエッセイ、
後半は作家と自分、みたいなものも含めたエッセイで、わりと雑多に集められてましたが、
津村さんの人となりがよくわかるような文章ばっかりでした。
短いエッセイが多かったのもあって、空き時間にかなりのんびり読んで時間もかかりましたが、
がっつり読むようなものでもないので、いいかなと。そういう、いい意味でゆるい本でした。
津村さんって、芥川賞とか獲ったけど、いい意味で小説家らしくないっていうか、
ものすごく地に足をつけて働いてる感じが小説から漂ってきていて、仕事しながら小説書くって
それだけで大変だろうけど、それが作品に生きてる感じがすごい好きなんですよね。
女の人が働くリアルが自然に溢れてて。仕事はしてるんだけど、変に張り切ってる感がなくて
淡々と仕事してるのがリアルっていうか、いいのです。
でも、どんな生活してるんだろうってずっと興味はあったので、今回興味津々。
読んでみて「やっぱり普通だった・・・」って思ったです。

いや、普通ではないか。メモ帳へのこだわりはすごいものがあります。それも会社の
印刷しそこねた裏紙を、自分流にカスタマイズしたメモ帳へのこだわりがすごい。
裏紙ってところがせこい!んだけど、裏紙、私も使ってますよー
私の場合は小さな卓上メモを買っておいて、メモを使い切ってからA4用紙の裏紙を4等分して
穴開けパンチで穴開けて卓上メモに綴ってる。穴開けパンチも自分で買ったこだわりの一品。
津村さんもこだわりの裏紙メモ帳を作り、メモにミシン目までつけてる。
メモを切ったらマスキングテープで留めてる。いろんな種類のテープを持ってる。
ミシン目を切って、マスキングテープで留めるためにメモを取ってる、みたいな、
本末転倒なことが書いてあって、わかる気がするーと思ったりして。

そんな大量のメモがマスキングテープで貼られ、それが小説になっていくらしくって、
そういう小説を作る過程の話は面白かったな。普段から思ってることがメモに書かれて、
それが小説として昇華されているからああいうリアルさが出るんだろうなあと思ったです。
どんなメモか見てみたいー

メモのことばかり書きましたけど、日常エッセイも面白いです。普通感が溢れてて。
小説に使いたいけど使えない言葉、で「根性ばば色」が出てきた時は噴き出しました。
主に大阪の子どもが言ってる悪口です。ぴんとこない人が多いかもだけど私は大阪の同世代だから
わかってしまう。この言葉が出てきたか!と大笑いでした。大阪限定ネタも多分多くて
このローカル感が余計親近感わくんだろうなあと思う。
(自分は現地だからすいすい読んでしまうけど、知らない人はわかんないと思うんだけどね)
友達とぐだぐだ喋っているみたいな、そういうノリのエッセイ集でした。
津村さんとお茶でもしてみたいなあ。ショッピングモールに入ってるスタバ的なカフェとかで。
そのあとユニクロとか無印とか見に行ったりして(買わないんだけど)。
そういう感じでだらだら過ごしたいし、過ごせそうな人でした。

芥川賞獲った時の話も興味深かったなあ。結果待ちの時に食べたからあげのことを覚えてるとか、
そういう話。からあげに少し慰められた津村さんが、自分もそんなようなものが書きたい、
あるいは例えば安いお菓子のような小説を書きたい、と書いておられて、ほう、と思いました。
津村さんの小説は、疲れた日常にほんのちょっと元気をくれるお菓子(甘いとは限らない、
ぴりっとしてる時もある)みたいな、そういう感じなので(私にとっては)、
そのとおりになってるんじゃないかなーと思います。

これからも地味に小説書いて、またエッセイも書いて下さい。応援しています。
| comments(0) | trackbacks(0) | 22:53 | category: 作家別・た行(津村記久子) |
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