本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
<< December 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 「黄色い水着の謎 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活2」奥泉光 | main | 「ダブル・ファンタジー」村山由佳 >>
# 「ガラスの仮面の告白」姫野カオルコ
ガラスの仮面の告白 (角川文庫)

姫野さんがかなり前に出したエッセイ集。各エッセイに少女漫画のタイトルがついてます。
「リボンの騎士」とか。本棚にあったのでちょっとした時間つぶしに読み始めて、
気軽に読むつもりが、ちょっと重い内容もあり、けっこうじっくり読みました。

姫野さんが「主婦の友」(!)に連載していたようなのですが、内容は姫野さんの生い立ち、
田舎である通称八つ墓村からの脱出、そこからSM小説書いてデビューしたけど
実は処女であって、男友達と同じベッドでただ眠っただけの記録を誇る女である、
なんてことが書かれていて、これ主婦の友社で連載って!!ってツッコミたくなる内容。
姫野さんご自身も「こんなこと主婦の友に書いていいのか」と何度も自分でつっこんでいる。

しかし、いやらしくない。書いてる単語的には放送禁止用語が頻発しているし、
ご自分の性生活についても説明はしてくれてるが、完全に「説明」で、四角い図面で
きっちりと説明されてしまったので、噴き出してしまった。全くいやらしくない。
ご本人も「私のSM小説は面白いけど勃たないと言われた」と書いてたけどそうだろうなあと。
さすが、女子の秘部に毒舌の人面瘡が出来ちゃったなんていうとんでもない小説「受難」を
書いた作家だけありますよ。あれもいやらしくはなかった(面白かったけど)。

知らなかったのが、姫野さんの生い立ちと家庭環境。
田舎育ち(姫野さん曰く八つ墓村)だったことより、両親が姫野さんには大変厳しく、
そして夫婦間では全く口を利かなかった、っていう異様な生活が最初の頃描かれていて、
姫野さんが現実では屈折した男女観を持ってしまいつつ、漫画や映画の世界に
のめり込んでいく様子が書かれていました。
姫野さんの、独特な男性観、女性観、猥雑なことばかり書いててもすごく潔癖にも思える
そんな感覚はこの生い立ちからきたのかなあと思って、胸が痛くなりました。
まさか哀しい気持ちになるエッセイとは思ってなくて、驚きました。

でも、大半は笑える内容です。東京に出て女子大生になって、はじけたかったのに
結局はじけられないでいる姫野さんのとほほエッセイではあるのですが、
子ども時代のことを知ってから読むと、少し切ない。
でもそれでもそんな生活を笑いに昇華してしまう姫野さんがいじらしくも思えました。

SM作家なんぞやってるので経験豊富だと思われている姫野さん、自分が処女だというのに
焦りまくり、ナンパされないかと街をうろうろするんだけど、そこで出会った男性との
エピソードが爆笑もの。ナンパされてうきうきしてたらひたすら喫茶店で映画の話されたとか、
それも笑えるんだけど、一念発起してホテルにまで行ったのになんだよそれ!みたいなこともあり。
いろんな人がいますねえ・・・。

それに男性とお布団でただ眠った数でも世界一を誇る(自称)姫野さんですが、
そのエピソードも素晴らしく笑えます。せめて○○○は脱いでよ!!って、そりゃそうだ。

あとB型ばっかり好きになって必ず振られるんだって。
そういや私も好きになった人のうちB型には必ず振られたなあ、って今思いました。
同類です。まあB型以外も好きになれるので何とかやってます。

姫野さんはとても美人だと思うのですけど本当にそんなに骨太なんでしょうか?
(私も骨太だけ共通。最近は肉もちゃんとついてきましたよ)
でもモテない女を代表するかのような、モテる女全般に吐く毒舌とかも冴えていて、
私は姫野さん大好きです。
女にモテても関係ないでしょうが、これからもそんな感じでお願いしたい。
(といいつつこれって1990年に書かれたエッセイらしいので、姫野さんは相変わらずだと
私は知っています。)

気軽にさらっと読むつもりが、思ったより読み応えあるエッセイで、いろいろ考えつつ、
でもだいたいは笑って読みました。1990年でも今でも女というものは変わっていませんね、
今読んでも古さはなかったです。お勧め。

そういや「リアル・シンデレラ」以来新作はまだですかね。楽しみにしてるんですが・・・
| comments(0) | trackbacks(0) | 14:31 | category: 作家別・は行(姫野カオルコ) |
コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://blog.zare.boo.jp/trackback/951026
トラックバック
NOW READING
ざれこの今読んでる本
Categories
Comments
Trackback
Mobile
qrcode
Profile
Search this site
Sponsored Links