本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「昔、火星のあった場所」北野勇作
昔、火星のあった場所

北野勇作さんのデビュー作(日本ファンタジーノベル大賞)。
現在絶版、簡単に読めないとなると読みたくなるもので、図書館で借りて読んでみました。
タイトルからも表紙からも全く話の内容が想像できない感じでしたが、
読み終わっても結局どんな話かいまだにわかっていません・・・。
というわけで感想も書けず困ったな、なんですが。

火星に対して2つの会社がアプローチをし、そのせいで時空がねじ曲がってしまい
「門」を中心に2つの世界が重なってしまった、そういう解釈で読んだつもりなのですが
合ってるのだろうか。世界のあり方そのものがわからなかったので、
最後まで読んでも、この世界が結局どうなったのか、わからないままでした。
理系じゃないからなのか、想像力が足りなさすぎなのか・・・自分が残念です。

シュレディンガーの猫の話が出てきて(余談ですが、あちこちで出てくるシュレディンガーの猫、
私はこの北野さんの解説を読んで初めてちゃんと理解できた気になりました)
箱の中の世界がどっち側の世界か、猫が死んでいる世界か生きている世界かは、
観測してみるまでわからない(この解釈も合ってるのかどうか自信はないが)、
結局はそういう世界の話なのかなと思ったりもして・・・
(誰が「世界」を観測するのか?という疑問はあるが)
最後まで読んで一瞬だけわかった、って気がしたんだけど気のせいでした。

まあ、とにかく、この感想を読んでも「ああこの人わからなかったのだな」としか
思わないと思うし、あなた、楽しめてなくて残念ね、って感じだろうね・・・。

でもね、大筋はわからないにしても、細部はとても楽しめました。
昔話っぽくなっていて、敵は「タヌキ」だし、(敵とは何かと聞かれるとわかってないのだが)、
タヌキVS人間の図式があって、タヌキに化かされる人間とか、タヌキとわかっていて
つきあってやる「僕」とかがいる。
「僕」はある会社の一員だったんだけど、火星に鬼退治に行くところから話ははじまるし
(「鬼」とは何か、と考えるとまたわからないのだが)、そのあと転職して
どうやらタヌキが作った会社に再就職しているし、こんな世界でも彼は普通のサラリーマンで、
そしてこんな世界でも「会社」は、なんだかわからない目標のために何となく進んでいる何か、
みたいな書き方がされていて、なんだかそこはわかる気もした。
会社という大きな組織のなかで末端はわけもわからず動いている、そんな空しさとか、
結局は「会社」も人の集まりで、どこに進んでいくのか誰にもわからないあたりとか、
普通にサラリーマン的悲哀を感じて読んでいた。
タヌキが作った会社も面白かったしね。会社ってものを定型化するとこうなる、っていう
皮肉めいたものが見えて、楽しかった。

僕のつきあっていた彼女が作った小春という名前の、娘のようななにか
(結局小春って何だったんだろう、電子頭脳?わからん)が出てきて、「きつねのつき」でも
娘は春子ちゃんだったなあ、とか思うとそんなつながりもちょっとほんわかもしました。

僕がつきあっていた彼女は他の世界(もうひとつの会社)の人だったのか?
二人が出会えていたのは2つの世界に交わりがあったからなのか?
謎だらけですが、ラストは、今までの世界が終わってしまう寂しさに満ちていて、
基本的にはほんわかしているのにすごく虚しいような、北野さんの作品の原形が
ここにもあったんだなあと思いました。

しかし、これだけわけわかってないのにこれだけ感想が書ける私もたいしたもんだ。
適当すぎてすみません。こんな感想読んでもしゃーないので図書館で探して本読んで、
皆さんそれぞれの楽しみ方でお楽しみ下さい。
復刊されたらいいんですけどねー
| comments(0) | trackbacks(0) | 15:03 | category: 作家別・か行(北野勇作) |
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