本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「スープ・オペラ」阿川佐和子
スープ・オペラ (新潮文庫)
スープ・オペラ (新潮文庫)
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 700
  • 発売日: 2008/05/28
  • 売上ランキング: 280619


ルイ、35歳、独身。母親は亡くなり父親は不明。母の姉である「トバちゃん」に育てられた。
トバちゃんとはトウコおばちゃんの略。トバちゃんも独身だったけど、60代を前にして
突然若い医師と恋に落ち、家を出て行ってしまう。広い家でひとりぼっちで住み始めたルイだが、
いきなり庭にやってきた画家のトニーさん(初老の日本人男性)と、家が気に入ったと言う
編集者バイトの康介が、いきなり家に住むことになって、奇妙な三人の生活が始まる・・・

阿川さんも好きだし(TVタックルで、人がどれだけ喋っててもぶった切って仕切るのが
すごくいいですよね。雰囲気も好き。作家としてはまだ2冊しか読んではいないのですが)、
表紙の雰囲気も「スープ」がテーマってのも、なんだかいいなと思って、読んでみました。


でもいきなり驚いたのは、出てくる人たちも設定もすごく非現実的なのですよね。
59歳にして若い男と旅に出るおばちゃんもそうだし、いきなり一人暮らしの女の家に
一緒に住もうとする男が2人もいるなんて。
なんだかなあと思いつつ読んでいたんだけど、読んでいると、あれ、案外すんなり入り込めて、
3人が醸し出す雰囲気にいつのまにかはまっていました。
男と女だけど泥臭い三角関係になるでもなく、まあちょっといろいろあるにはあれど、
なんとなく収まっていく感じで。康介みたいな男ってわりと最低だよな、とか、
トニーさんもよくわかんないな、とかいろいろ感想はあるんだけど、それも含めて人間らしくて
微笑ましいし、最後には「こういうのもありかー」って気持ちになりました。

友達以上恋人未満なんて言葉があるように、特に男女間の関係には「名前」がつくと安心するよね。
はっきりしたから今日からこんな風に振る舞おう的な。でも、名前がつかない関係というのも
もちろんあるし、それが曖昧だから悪いとか思わない。人と人との出会い自体が、
とても大切ですばらしいことなんだな、ってこれを読むと思います。
(もちろん相性が悪かったりしてすばらしくない出会いもあるわけですが、それも経験よね)

お話が長くて淡々としてるわりにまるで飽きることもなくすいすい読めて、不思議な魅力に
いつしかはまっている、そんな作品です。
それに出てくるスープがとっても美味しそうなのよねー。鶏ガラスープご飯とかすごい食べたい!
鶏をまるまる使って鶏ガラスープ作るとかそれだけですごい贅沢。美味しそう。
それに、3人で「毎日スープは必ず作って食べること」ってルールを作ってて、
それをこなしてる感じもステキなのでした。いろいろあっても、温かいスープがあればいいかな、
そうやってほっこりできる時間があれば、一緒に居る人が家族でなくても恋人でなくても
別にいいかな、大事な人であれば。そんな気持ちになりました。
あと、お肉屋さんがくれるハムカツもとても美味しそうで、すっごい食べたい。

出てくる人は何となく緩い感じのいい人ばかりでそれもいいのだけど、
唯一売れっ子小説家の井上とやらがエロ小説書いて男っぷりを出して売れてる初老の男で、
なんか誰かを思い出させる感じだったので面白かったんだけど、彼の海外での
エピソードは「いいこと言うなこの人も」的な良さもあったし、最終的には憎めない感じに
なったので、そういうスパイス的なのも含めて、面白かったです。

どろどろしたのが好きな人とか、「人間の業」とかいうのが好きな人とか、
結末がはっきりしないと気に入らない人とかには勧めませんが、読書の箸休め的に
ほっこりしたい時にはお勧めです。

私も、スープが美味しく作れるようになりたいなあ。それだけで幸せになれる気がする。
| comments(1) | trackbacks(1) | 00:32 | category: 作家別・あ行(その他の作家) |
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「スープ・オペラ」 阿川 佐和子
雑誌で読んだ阿川佐和子さんのスープのエッセイがあんまり美味しそうだったんで、小説「スープ・オペラ」を読んでみました。 ルイは小さいころ母親に死に別れ、母の妹・トバちゃん(とうこおばちゃん)に育てられる。 あるときトバちゃんが年下の医者と恋に落ち、家
| 日々の書付 | 2012/09/16 7:17 PM |
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