本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「退屈姫君恋に燃える」米村圭伍
退屈姫君 恋に燃える (新潮文庫)
退屈姫君 恋に燃える (新潮文庫)
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 500
  • 発売日: 2005/09
  • 売上ランキング: 282414


風見藩のお殿様の正室、めだか姫は17歳。江戸に留めおかれていますが、先日は、
「退屈姫君海を渡る」という小説で、こっそりお国の讃岐に帰って活躍したばかり。
江戸に帰ったとたん、「退屈だ」と騒いでいます。そんな折、風見藩から江戸に出てきて
将軍様と将棋を指すべく修行中の榊原拓磨が、突然おかしな行動に出ます。
どうやら別の藩の姫君に恋をしてしまった様子・・・。「すてきすてき!」と喜んだ
めだか姫は、二人の恋を成就させようとしますが、田沼意次の息子の邪魔が入ったり、
またもやてんやわんやの大騒動となるのでした。

このシリーズを読んでいて、「すてき!!」というのが口癖になりました。
まあ、悪い口癖じゃないのでいいかなと思います。言うと自分がちょっとかわいくなったような、
そして、すごくいいことがあったような気持ちになりますよ。皆様もお試しあれ。

余談はともかく、今回も軽妙な語り口が健在で、とても楽しく読みました。
シリーズの中で一番遊びがあったかもしれません。必要あるの?っていうような
登場人物が恋歌を披露する回、とかまであって、それぞれキャラのたった歌を披露したり、
余談が多かったかもですね。

姫君は結婚相手を決められてしまうので、めだか姫も恋愛結婚ではないんです。
だから拓磨と姫君の身分違いの恋に夢中になってしまうんですよね。
と思うと、ちょっと切ない感じもします。まあ、めだか姫はお殿様と仲良しなのでいいですが、
昔の姫君って見たこともない男性に嫁がないといけなくて大変ですよねえ。

それはともかく、物語は「純愛を面白おかしく眺める人々」のどたばた劇で進みますが、
途中から水無瀬駒という将棋の駒を探せ、みたいな流れに変わってきて驚かされます。
水無瀬なんとかさんが字を書いて作ったという由緒ある駒らしいんですが、
調べたらちゃんと存在しました。味のある字体の駒が。徳川家康が水無瀬さんに
たくさん作らせて献上させたという話もこの本に載ってましたが、そういう事実もあるようです。
ドタバタ劇かと思いきや、こういう史実もちゃんと絡んでくるのがこのシリーズの面白いところ。

その関係で将棋が絡み、名人達が勝負をしたりもします。
将棋指しの人たちが、勝負するうちにいろんなしがらみを忘れていく、
その姿を読んでいるのも面白かった。権力とか将軍に勝たなきゃいけないとか
才能がないとすねてみたりいろいろあるけどさ、結局、誰かと勝負するのが好きなだけ。
そういう彼らの勝負も楽しくすがすがしく読みました。

やっぱり大団円には違いないのですが、水戸黄門みたいに、予想できても面白い、
これがこの本の持ち味だろうなあ、と思います。めだか姫はかわいいしかっこいいし、
最後の独白もかわいくって、ほっこりしました。

唯一思うところといえば、めだか姫のお姉様方、猪鹿蝶シスターズのことかなあ。
おもろいキャラではあるんだけども、女がそんなに男にがつがつしてるとか思われたくないなー。
いくらなんでもそこまではないよー、とは思うけど、まあ面白いからいいかな。
| comments(0) | trackbacks(0) | 00:15 | category: 作家別・や行(米村圭伍) |
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