本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「二流小説家」デイヴィッド・ゴードン/青木千鶴訳
二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
二流小説家 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
  • 発売元: 早川書房
  • 価格: ¥ 1,995
  • 発売日: 2011/03/10
  • 売上ランキング: 9302


このミス海外部門1位みたいです。このミスはチェックしてなかったのですが
本屋で平積みしていて、ポップの内容が面白げだったので読んでみました。
タイトルもなんか好みでしたし。「二流」ってところが。

作家のハリーは、数々のペンネームを使いこなして、女性のふりをしてヴァンパイア小説を書いたり、
ハードボイルドやポルノやSFを書いたりしているが、どれもぱっとしない小説ばかり。
生活も苦しくて、女子高生クレアの家庭教師をしているが、クレアはハリーに課題を代筆させて
小金を稼ぐ商売人で、ハリーのマネージャーみたいになっている。
そんなクレアの言うとおりに、女装して女流作家のふりをしようとしているハリーに
死刑囚からのファンレターが届いた!ポルノ小説のファンだと言う。
何人もの女性を殺してばらばらにした猟奇殺人犯からインタビューできる機会を得た
ハリーだったが、死刑囚が出してきた条件が、ハリー自身が死刑囚のファンと会うことだった。
死刑囚関連の様々な人と会っていくうち、ドラマが動いていく。
ハリーは一流の小説家になれるのか?

短い章立てでテンポ良く進むお話で、時折挟まれるハリー(別名義)のB級小説の断片が
いいスパイスになっていて、さくさくと読めました。
この小説、確かにB級なんですが、小出しにされるもので続きが気になるんだよね。
それに作風にあわせて(偽の)作家像を作っていくってのを、女装したりとか人の写真を
使ったりとか試行錯誤してるのをギャグみたいに書いてたけど、けっこうイメージって
大事だと思うし、こういう作戦使ってる人いるんじゃないの、って思ってしまった。
案外同じ作家が女装したりして(!)複数の作家ぶったりしてたら面白いな、
なんて思えて、楽しかったです。

中盤に大きな展開があり、「あー、そういやミステリだったなあ」って思い出したので
ミステリにしては出足が遅すぎる感はあるんだけど、面白いので問題なかったです。

ハリーの周りの女性達が魅力的で。女子高生のクレアが現実的で商売上手でかっこいい。
それに死刑囚ダリアンの弁護士事務所にいるメガネ女子(ハリーのヴァンパイア小説のファン)とか
ハードボイルドな雰囲気が漂う被害者遺族のストリッパーとか。タイプが違って魅力的でした。
更に元カノの接近まであり、ハリーにいきなりモテ期がやってきた感じがあるのは、
ミステリ小説の主人公にありがちなんだけどベタで楽しかった。私はクレアのファンです。

そしてハリー自身の魅力も大きかったと思います。弱っちくてダメな人なんだけど、
愛嬌があって、それが魅力になっている気がします。モテるのもわからなくもない。
なんか母性本能くすぐっちゃうんでしょうね。巻き込まれタイプの探偵キャラでしたが、
作家ということもあり新鮮でした。
しかし、これだけいろんなペンネーム使い分けて、シリーズにも固定ファンがついていて、
(B級だけど)面白い小説書いてる、なのに一流の小説家とは思えないんだなあ、って思うと、
一流の小説家って何だろうなあって思います。文芸小説が偉いのか、賞を取ったら偉いのか。
なんか、日本にもこういうエンタメ軽視的な風潮ってあるかもしれないですよねー

ミステリの謎の方は、どんでん返しには驚いたものの、小説自体がとても面白かったこともあり、
もっとすごいどんでん返しがあるんじゃないかな、って期待が強くて、最後まで読んで、
あれ、これだけですか、って思いました。主人公のB級小説も関係してたりするのかな・・・とか
いろいろ勘ぐってしまったので。でも、こんな風に勘ぐる材料が大量にあって
いろんなトラップがあるのもミステリの醍醐味かもしれませんね。

ハリーのキャラやクレアのキャラが際だっていたので、シリーズ化してくれたら
とっても嬉しいなあ、と思う私なのでした。
毎回こんな目に遭わされたら、ハリーもトラウマばかり溜まって大変だろうと思うけど、
そこは耐えてもらって・・・。
クレアが成長して、二人の関係に変化があったりしたら、なお面白いなあ、と思います。
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