本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「新・日本の七不思議」鯨統一郎
新・日本の七不思議 (創元推理文庫)
新・日本の七不思議 (創元推理文庫)
  • 発売元: 東京創元社
  • 価格: ¥ 714
  • 発売日: 2011/04/28
  • 売上ランキング: 31741


「邪馬台国はどこですか?」「新・世界の七不思議」に続く、歴史ミステリ第三弾。
「新・世界の七不思議」を読んですぐに読み始めました。
前作では、鋭い洞察を行う謎のライター宮田六郎を、けちょんけちょんにけなす
美人歴史学者早乙女静香が、設備のやたら整った(地図とか映像とかがすぐに出てくる)
辺鄙なバーで繰り広げる歴史談義が驚きに満ちていて魅力的だったのです。
懸命に静香に追いつこうとするバーのマスター松永もいい味を出していて。

しかし今回は様子が違った。


登場人物がバーから出てしまって現地に赴いてしまったのがまず残念。
あの安楽椅子探偵的な、しゃべりだけで完結する感じが好きだったのに・・・
それから、静香と六郎がいつのまにかいい仲に!何があったんだよう・・・
あのバーでけなしあいながらもツンデレの静香が徐々に様子が変わっていって・・・
とかなら、まだ読んでて楽しかったと思うんだけど、恋愛の途中の
いいところがはしょられてて、静香も素直になっちゃってて毒舌もなく、
毒舌がないと、なんか落ち着かないんだよな・・・

一番、残念だったのは、なんか驚きが減っちゃったこと。
今まで言われていた説を紹介しつくしてからひっくり返す、
これまでの2作品で行われてきた魔法のような謎ときが、
今回薄れているように感じました。いろんな説の紹介に終わってるというか・・・
すごく勉強になるし私みたいな無知な子は「へええ」ってなるから
そりゃ驚くんだけど、なんていうか、こういう解説だったら、
他の本で読めばいいんじゃないかなー・・・・という物足りなさ。
価値観が根こそぎひっくり返される快感が、今回薄かった気がします。

このシリーズは10巻くらいまで同じパターンで、静香がバーで
毒舌吐きながら、サザエさんみたいに続いてほしかったんだけどな・・・・。
個人的には残念でした。

静香の教え子の学生とか、謎の韓国人とか、新たな登場人物も現れ、
それは面白かったし、謎の内容も「万葉集の不思議」には驚かされたし、
これだけ読んでいたら十分に「おおっ」ってなる本なのですよね・・・・
知的好奇心は十分に満たされるし、面白いんだけど、物足りない。
今までが面白すぎたんだよね・・・。
シリーズ化って難しいなあと思いました。

万葉集の謎は驚きに満ちていて、今までのシリーズの短編に近い感じ。
ま、静香と六郎が旅行行っちゃうってのが違うんだけどさ・・・
で、ラストの真珠湾攻撃の謎で、結局は「人間が不思議だ」と
彼らが言っていたことが興味深かった。戦争はダメだ、というすごく単純な
当たり前のメッセージがダイレクトに伝わる短編には好感が持てたし、
結局は歴史は人が決めていくんだよなあ、と実感できる章だった。

結局このシリーズはどうなっていっちゃうのでしょうか。
このまま普通になってしまうのか、またみんなバーに戻ってきてくれるのか・・・
続きがあれば楽しみに読みます。
| comments(0) | trackbacks(0) | 23:23 | category: 作家別・か行(鯨統一郎) |
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