本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「永遠のジャック&ベティ」清水義範
永遠のジャック&ベティ (講談社文庫)
永遠のジャック&ベティ (講談社文庫)
  • 発売元: 講談社
  • 発売日: 1991/09


そうだった、清水さんの本を電車で読んではいけないんだった。
と思ったのは電車に乗って表題作を読み始めてからだった。

英語の教科書で会話をしていたジャックとベティが、大人になって出会ったら、
さてどんな会話になるのか・・・。


なにげに読んでみたら、爆笑必至。英語の教科書そのまんまの超不自然な会話が、
大人の彼らから延々と繰り広げられる。おかしい。これはおかしい。
笑いをこらえておなかが痛かった。
しかしね、ジャックもベティも大人になっちゃってるんだよね・・・。
超不自然な日本語で話す彼らの「それから」は、かなり切ないのだった。
でも笑えるのだった。

よく考えたら、私の教科書はジャックとベティではなかった気がするけれど・・・。
まあいいねん、英語の教科書なんて似たりよったり。
それにしても不自然だったよねえ・・・。これをネタにしてしまうとは、
とんでもない発想力だと思います。
ま、しかし、こんな不自然な会話を勉強していたのか・・・と哀しくなっちゃったわ。

と、清水さんの威力を感じまくる作品集です。
他に爆笑したのは、映画をパロった「ナサニエルとフローレッタ」、
いろんな雑誌の記事とか、映画のパンフレットとか、数々の媒体が一つの映画を紹介し、
前代未聞の駄作大作の全貌が明らかになる・・・。これがまた笑える。
むしろ見たいよこの映画!!と思わせるのだなこれが・・・。

あと、時代劇を徹底的にパロった大江戸花見侍も楽しかったなー
時代劇ばっかり見て幼少期を過ごした私としては、このベタさが楽しいー

「インパクトの瞬間」も、一瞬何の話かわかんないんだけど、
広告やCMを清水流に茶化してるとでもいおうか。「コクがあるのにキレがある」について
こんなに考えたことはなかったよ・・・。これも笑いをこらえてました。

と、非常にバラエティ豊かな短編集なんだけど、
数編あったのが、老人が主人公のもの。これもいろんなパターンがあるんだけど、
息子の嫁にちょっと色ボケしちゃったおじいちゃんとか、
テレビの取材が来るから舞い上がったおじいちゃんとか、
笑えるんだけど、なんだか温かい笑いなんですよね。
清水さんの描くおじいちゃんって、なんかかわいいんだよなー。

別の短編集、「国語入試問題必勝法」の、おじいちゃん4人で書くリレー小説が載った
「人間の風景」、あれは涙出るほど爆笑したんだけど、
あの時のおじいちゃんたちも楽しかった。
長い人生を過ごしたおじいちゃんたちを敬愛しつつ、温かい笑いに変えてしまう名人。

今回も楽しく読ませてもらいました。
| comments(0) | trackbacks(0) | 00:43 | category: 作家別・さ行(その他の作家) |
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