本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「寝ても覚めても」柴崎友香
寝ても覚めても
寝ても覚めても
  • 発売元: 河出書房新社
  • 価格: ¥ 1,575
  • 発売日: 2010/09/17
  • 売上ランキング: 6506


柴崎さんの本は最近は読んでなかったんだけど、
ツイッターで豊崎由美さんが推していたので、読んでみることにしました。

柴崎さんの書くものというのはとっつきやすいイメージがあったんだけど
これはとっつきにくくて、また体調もすぐれないのもあったんだけど、
読み終わるのにかなり時間がかかっちゃいました。
別に特別変わった文章ってわけでもないんだけどなー。なんでだろう。
ストーリーを紹介しようかと思ったけど、私は読みながら何度か驚いたので、
あまりしない方がいいかな。恋愛小説なんだけど、恋愛ものにありがちな内面に入り込むような
描写とかはなくて、なんていうか淡々としている。一人称なのにちょっと突き放したくらいに。
で、数行だけ別に改行されて独立するような文章が多用されていて、それが独特のリズムを生んでる。
その数行には他愛ないことが書かれてるときもあれば、はっとするような時もあって、
ある場面を切り取っているような、時が止まるような、そんな感じがする。

主人公の朝子が社会人になってから物語は始まるんだけど、朝子は働くことに慣れなくて、
社会にすんなり馴染んでいけるタイプではない。趣味で写真を撮っている。
写真を撮った時に、その写真が過去になってしまったのを目の当たりにして驚く。
その時の、時が経ってしまった、と思うくらっとする感じの感性がすごく鋭くて、
私がいかに漫然と時を過ごしているのか、と思わされる。

そして朝子は、写真を撮らせてくれない、いついなくなるかわかんないような男に恋をした。
そこからの朝子の生活は、現実は目の前にはあるしそれは淡々と描写されていくんだけど、
あとから思うと夢の中のように思える。日常が切り取られながら、あっというまに数年が過ぎる、
そんな不思議な感覚の文章が過ぎていく。

こと恋愛に関しては朝子への共感は私にはできなくて、だから淡々と読むしかなかったんだけど。
時々は、「あ、気持ちわかる」ってきゅんとすることもあったんだけど、なんだか違和感があって。

で、読み終わって表紙を見てタイトルを見て、「寝ても覚めても、かあ」と、
何か腑に落ちるような気がしたのだ。
結局、あの人の写真を撮らないままで過去にできなかったから、ずっと夢の中にいるような、
そんな気持ちで過ごしてしまったのかなあ。
誰かの台詞であったけど、「恋とは勘違い」だよね、と思ったりもした。

最後の怒濤の展開と、人によって感想が違いそうなラスト。
えーなんでー?って人もいれば、いいんじゃないこれで、って人もいるような気がする。
私は後者かな。
でも、朝子って、あまり共感はできないけど、友達に嫌われようが何言われようが平気で、
自分の思いに正直でいる、ってのはいいなあ、と思う。

なんだかざわざわとするような、すっきりするようなしないような、
今までに読んだことのないような恋愛小説でした。
| comments(0) | trackbacks(1) | 00:50 | category: 作家別・さ行(柴崎友香) |
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生で出してゼニもろた笑
とにかくザ一メンが大好きな0Lに合計12回いかされたw そのうち7回中に出して下半身ザ一汁まみれで40枚もらいましたwww
| 生でハメまくった笑 | 2010/10/24 12:57 AM |
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