本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「オー!ファーザー」伊坂幸太郎
オー!ファーザー
オー!ファーザー
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 1,680
  • 発売日: 2010/03
  • 売上ランキング: 4885
  • おすすめ度 4.0


由紀夫の家は変だ。お父さんが4人いる。
博打好き、女好き、インテリ、体育会系・・・まんべんなく揃っている。
お母さんは仕事が忙しくて長期出張中。その時に由紀夫が巻き込まれた事件に、
お父さんたちは一致団結する。

伊坂幸太郎の作品は最近はいろいろと考えさせられるものが多くって、
それはそれでもちろん好きだし考えちゃうんだけど、
今回のは気軽に一気に読める素敵なエンターテイメントで、あまり考えることもなく
ぱあって読めて、面白かったわー。なんか、昔の伊坂さんに会ったようで、懐かしかった。
4人の父親は誰が由紀夫の父かわかんない。母親が四股をかけていたのだ。
こんなにタイプの違う男4人を股にかける女って、そしてそれを4人ともに気づかせず、
更には子どもができちゃったからって4人とも一緒に住みましょう!ってなるって、
一体どういう女なわけですか、と女の私なんかは思っちゃうわけです。
普通間違いなく修羅場なわけですが、4人の父親は仲が良くって、
でも由紀夫のお父さんは俺だ、ってみんな思ってるわけで。
こんな大団円に持っていける女ってすごい女だ・・・。
でもお母さんはほとんど登場しないので、すごい!という印象しかないのでした。

伊坂さんの描く女性像って、「モダンタイムス」の佳代子さんもそうだけど、
ちょっとありえないんだよね。でもすごい、としか言いようもないかっこいい女性たち。
私は好きです。

と、お父さん4人の話なのに話それまくってる気もするけど。
このお父さんたち、タイプが全然違うのですが、由紀夫にも、その4人の父親の癖とか
特技とか、全部受け継がれてるんだよね。
だからなにげに喧嘩も強いし頭もいいし運もいいし女にももてる(と思われる)、
スーパー息子ができちゃってるわけです。そしてこんな家庭環境だからか、
性格はやたらとクールで大人びてるんだけど、それがまたいいのよね。由紀夫。

由紀夫が、父親の誰と血がつながってるかはわかんなくても、結局は全員が父親なんです。
表紙には副題?として「a family」ってある。
どんな家族だっていいじゃないか。由紀夫の家は最強の家族でした。

そして、由紀夫のピンチには、父親4人は抜群のチームワークを発揮、
そしてそれぞれの得意分野を遺憾なく駆使して立ち向かうのでした。
伏線がしゅるしゅると収束されていく様子、「そうきたか!」という展開、
思わず何度も膝を打つようなすかっとする展開は、懐かしの伊坂さんそのまま。
期待は裏切らない。
最後はちょっと涙ぐんだりしちゃいました。なんだかちょっと嬉しくて。

今の作風もいいけれど、また時々は、こういうのも読みたいなあ。
最新作「マリアビートル」はどうかな?楽しみ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 00:13 | category: 作家別・あ行(伊坂幸太郎) |
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