本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「夏への扉」ロバート・A・ハインライン/福島正実訳
夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))
夏への扉 (ハヤカワ文庫 SF (345))
  • 発売元: 早川書房
  • 発売日: 1979/05
  • 売上ランキング: 5017
  • おすすめ度 4.5


「夏への扉」だから、単純に夏に読む本だと思い込んでいたが、
うっかり時期がすぎて秋になり、ちょっと寒くなった頃に読んだ。
読んですぐわかったが、夏に読むより、ちょっと寒い時期に読んで、
猫のピートと同じく「夏への扉」を探しながら読むと気分が出る。

1970年。冷凍睡眠ができるようになっている時代。
「ぼく」は、文化女中器という名のお手伝いロボットを発明し、
万能フランクという更にすごいロボットを発明しようとしていて、
美人のパートナーもいて、順風満帆だった。冷凍睡眠なんて必要なかった、
はずだったのに、だけど、ある日、彼は全てを取り上げられた。
彼はピートと一緒に冷凍睡眠をもくろむのだが・・・。
1970年代に書かれたこの作品、ちょっと毛色の違うタイムトラベルものという感じだが、
冷凍睡眠ネタも読んだことあるし、タイムトラベルものの定番ネタである。
今読んだらそう思うけど、当時これがどれだけ斬新だったのか、想像すると面白い。

冷凍睡眠とはいってもタイムトラベル。2001年に目を醒ました主人公、
仕事を探してみたり、自分が作ったはずの会社に入ってみたりするが、
実は思ったような世界になってないのは何故なんだ?何が起こったんだ?

二転三転を繰り返すストーリー展開にはらはらしたり、驚いたり。
ミステリのようにあとからどんどん真相がわかる展開はすごく痛快で、
夢中で、とっても楽しく読んだ。
古典的名作、って呼ばれる類の本は、時代は感じながらも、そして使い古されたネタでも、
それでも面白くて、時代を超えた普遍性がある。だからこそ読み継がれて、
古典にもなり得るのだと思うのだ。古典の威力を知った気がした。

普遍性、って書いたけど、お話はSFだし突拍子もないところもあるけれど、
なんだかすごく人間が活き活きしていて、会話がすごく楽しかったりする。
人物も、ベタだけどいそうな女や男やらが悪役になってて、
もちろん主人公も、やさぐれ具合とか、後半の頑張り具合とか、
ちょっとずるがしこくて痛快なところとか、共感できるし感情移入できる。
主人公が博士を言いくるめるシーンとか面白くてすごく好きだった。
人、っていつまでたっても変わらないし、そういう風に人が活き活きしてる小説って、
やっぱりいつ読んでも楽しいんだな、と思う。名作たるゆえんだ。

で、猫ね。ピートがとっても強くてかわいいの!
猫好きにはほんまたまらないと思う。こんな風に、飼い主との関係が
いい感じでできあがってて、つかず離れず、でもお互いを守ってる、
こんなのいいなあ、とすごく思った。ピート最高です。

それにしても、2009年を過ぎても、万能フランクや文化女中器は出てこない。
(旧訳で読んだからかもしれないけど、「文化女中器」ってすごい日本語訳だなあ。
訳には時代を感じましたが、でもこのネーミング、味があって好きだ。)
万能フランクすごいですよ。本気で欲しいよ。誰か発明してください。
| comments(3) | trackbacks(3) | 01:23 | category: 海外・作家別ハ行(その他の作家) |
コメント
ざれこさん、はじめまして。
古典名作と呼ばれる作品には、時の試練に耐えてきた強さが必ず何処かにありますよね♪
万能フランク、そろそろ発明されるといいですね^^
トラックバックさせていただきましたm(_ _)m
| susu | 2010/01/27 5:24 PM |

ざれこさん☆こんばんは
わたしも昨年読んで、何で今まで読まなかったんだろうって反省してたところです。
頑張るダニエルに思わず応援しちゃいました!
| Roko | 2010/01/27 9:47 PM |

新訳もいいですよ。
| keiichi_w | 2010/01/30 6:20 AM |

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夏への扉 / ロバート・A・ハインライン
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