本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「小川洋子の偏愛短篇箱」小川洋子編
小川洋子の偏愛短篇箱
小川洋子の偏愛短篇箱
  • 発売元: 河出書房新社
  • 価格: ¥ 1,995
  • 発売日: 2009/03/11
  • 売上ランキング: 6964
  • おすすめ度 5.0


小川洋子氏がセレクトした短編たちが収録された素敵な本。
こういう企画自体がとても素敵だと思う。いろんな短編が読めて楽しいし
やっぱり選ぶ人の審美眼が如実に反映された、ある一定の色があるセレクトだから
その作家と趣味が合えばこれはもうどんぴしゃりな本になりうるし。

小川洋子さんは長編も短編も、グロテスクなのに何故か美しい、
空気がぴんと張ったような透明感がある作品が多くて、だから好きなんだけど、
小川さんが選ぶ短編のセレクトは、それと共通点があるような、ないような。
よりグロテスクで生々しいものが多かった気がするけれど、
これが小川作品を生み出す源流というか栄養素というか、そういうものに
なっているんだなあ、というのもよくわかるセレクトだった。
小川さんの冒頭のエッセイにいきなり驚いてしまって。
小さい頃に、小川さんは、自分の切った爪やはがしたかさぶたを、
こっそり集めて眺めていたそうな。爪やかさぶたに美を感じる、という
そういう感性が私には全然ないので驚いてしまったんだけど。

そんな小川さんが選んだ作品だけに、やっぱり一癖もふた癖もあったかな。
一見とっかかりはいいんだけど、がつんとやられてちょっとしばらく硬直しちゃうような
すさまじいのもありました。小川さんの雰囲気みたいなソフトな感じではない、全然ない。

印象的だった作品をいくつか。

「件」内田百痢◆峅ヽ┐販垢垢訝法弭掌誉醉霾發最初の2編で、つかみはOKでした。
「茗荷谷の猫」や、北村薫のベッキーさんシリーズを最近読んでいるので、
内田百里塙掌誉醉霾發砲郎廼甕錣あって、でもこんな有名な人たちなのに
実際読んだことはなくて、この短編集で初めて読んだと思う。
「件」を嫌いな人とは友達になれない、と小川さんは書いていたけれど、私は好きだなあ。
ものすごく怖いけど、なんだか気の抜けた感じが。最後が図太くて好き。
乱歩作品は、私が思ってる乱歩のイメージそのままの、怪しげな世界。
押し絵に隠された生々しい人形の秘密・・・。こちらも引き込まれて読みました。

尾崎翠「こおろぎ嬢」は以前読んでいたのだけれど、こういう短編集に並んでいると
また別の趣を感じました。どう違うと言われるとうまく言えないが。
並べ直すのもまた乙だなと思いました。

金井美恵子の「兎」が一番怖かった・・・・。読み終わってしばらく放心してました。
なんだろうこの恐ろしさ・・・・。グロテスクなんだけどそれだけだったらここまで
ダメージ食らわないと思うんだけど。この「孤独」のすさまじさに圧倒されたんだろうか。

もうひとつ強烈なダメージだったのが三浦哲郎の「みのむし」。
老女の日常だと思っていたのに、そしてその日常のテンションのままだったのに、
ラストの1頁くらい読んで、完全に硬直した。短編の威力を目の当たりにした作品。

ほんの数頁で、人生の全てを語れるんだな。
そんな力のある短編が集まっていたように思う。短いとか長いとか関係なく、
がつんと何かが残る作品が多かった。どれも読み流せなくて、長い時間をかけてじっくり読んだ。
いや、読み終わってから長い時間をかけてぼんやりしていた、という方が近いかな。
すぐに次の作品を読む気がしない、ってくらいのものが集まっていたので。

ずいぶん前に読んで今感想を書いてるんだけど、収録作品一覧を見ていたら
いろんな短編のあれもこれもを思い出し、またがつんとなっている私だった。
「春は馬車に乗って」の醜く美しい夫婦愛、「風媒結婚」の歪んだ愛、
「彼の父は私の父の父」のラストシーンの懐中電灯の光、
「雪の降るまで」のいかにも田辺聖子らしい、愛を謳歌してるのに寂しい感じ、
そして「お供え」がとにかく不気味で(あれも怖かったなー)。
いろんなシーンを思い出した。
やっぱり、すんごい短編集だったな。本も重かったが、密度も濃かった。読んで良かった。

これを読んでから、気になる短編を読んだらメモしておこうと思うようになった。
私だけの偏愛短篇箱を作るのだ。
しかし、そう思ったとたん、長編ばかり読んでいる。
これを読んで、短編のパワーにあてられたんだろうかと思う。
| comments(1) | trackbacks(0) | 23:46 | category: 作家別・あ行(小川洋子) |
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