本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「魔法」クリストファー・プリースト/古沢嘉通訳
魔法 (ハヤカワ文庫FT)
魔法 (ハヤカワ文庫FT)
  • 発売元: 早川書房
  • 価格: ¥ 966
  • 発売日: 2005/01
  • 売上ランキング: 67371
  • おすすめ度 4.5


カメラマンのリチャードは、大事故のため、ある一時期の記憶が消えている。
その時につきあっていた恋人のスーザンが病院にやってくるが、思い出せないでいる。
スーザンの助けを借りて思い出そうとするのだが。
思い出すたび、スーザンと関わりのある男、ナイオールの影がいつもちらつくのだった。

一見普通の恋愛小説に見せかけておいて、この著者は違う。
リチャードの記憶である過去、現在が交互に現れ、語り手が変わりながら読者を幻惑する、
プリーストお得意の騙しの技が冴える長編小説。
筋を説明するのも難しいなあ。いっぱい感想書いてしまうとネタばれしちゃうかもしれないし・・・
それに正直オチがわかりきらずにですね、私はちょっと感想書くの困ってるわけです。
そうだったのか!!!ってすぱーんと納得できなかったのよね。あほだからやと思うけど、
だからいまだにプリーストにだまされたまんまの状態なんですよ。
読み終わってしばらくああなのか、こうなのか、と考えて、答えが出そうで出ない、
そんな状態が続きました。誰かに説明してもらってすっきりするのもいいけれど、
どうなんだろう、とずっと考え続けるってのも、読書の楽しみとしてありかなあという気がします。

でもオチがわからなかったからといってこの作品の魅力は全然変わりません。
謎が多くて興味をそそるイントロから、中盤のどんでん返しで物語の風景が一変、
こんな話だったのか!と驚かされながら読み続けることになって、
その騙しのテクニックの鮮やかさはすごいものがあり、最後までぐいぐいと
引っ張られて読んだし、そしてやっぱり(私には)謎のままの結末をずーっと考え、
物語の余韻はずっと私の中に残ってた。いつまでも楽しませてくれるなあ、と思いました。

自分の見ている世界は本当にこの世界の現実と一致しているんだろうか。
SFなんかでよくあるテーマだけど、今回これを読んでいて、その大前提がぐらぐらと
してくるのがわかった。自分に見えている世界って本当に「絶対的に」正しいんだろうか。
自分の見たいものしか見ていないんじゃないのか。もしくは、ないものを見てしまってるんじゃ?
極端な話、「ドラえもん」って、全部が、植物状態ののび太が見てる夢なんだ、って説が
あったと思うんだけど、でものび太にとってはドラえもんと過ごす日々が現実なわけで、
じゃあ人にとって現実って何?みたいな。
生きるうえで大前提になって信じてやらないとやってられないようなことが、
こういうSFでは揺るがされてしまう。それがとても面白いと思ったし、
そこでぐらぐらしてる時点で私はまたプリーストの魔法にしてやられてるんだと思いました。

男女の心理の機微も繊細に描かれていて、男が女に依存しているように見せかけておいて
彼らの関係性も読むうちにどんどん変わっていくのも読み応えがあって、
恋愛ものとして読んでも十分楽しめました。
女の自立というか、恋愛しててもどっぷりはまらずに自分自身で生きていける女が
かっこいいよなあと思います。スーザンがどうだったかは言及を避けますけどね。

えーっと、書けば書くほどねたをばらしそうなので、このあたりで。
とにかく読んでとしかいえないなあ、プリーストの作品は。私も他の作品もとにかく読みます。

あ、ところで、
コメントで「結末はこういうことですよ!」ってバラすのはやめてくださいね。
私はずっともやもやしてても大丈夫です・・・。
| comments(1) | trackbacks(0) | 22:26 | category: 海外・作家別ハ行(クリストファー・プリースト) |
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