本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「検察側の証人」アガサ・クリスティー/加藤恭平訳
検察側の証人 (クリスティ文庫)
検察側の証人 (クリスティ文庫)
  • 発売元: 早川書房
  • 価格: ¥ 546
  • 発売日: 2004/05/14
  • 売上ランキング: 182946
  • おすすめ度 5.0


世間ではかなり本を読んでいるほう、と思われる私ですが、
実は今までアガサ・クリスティーを読んだことありませんでした。
一応コナン・ドイルとか、エラリー・クイーンとかはね、頑張って押さえてたんだけど、
アガサ・クリスティーにまでは及んでいなかったのでした。
翻訳苦手意識がずーっとあったのがこんなところであだとなり、
有名な海外古典をことごとく読んでいないのだけど、ミステリも然り。
いや、お恥ずかしい話です。

で、今回はじめて読んだこの本、戯曲だったりします。
アガサ・クリスティーで最初に読む本としてこれを選ぶのはどうなのか、
読んでないし詳しくないからそれすらもわかりません。
普通は「そして誰もいなくなった」とかから読むのかしら。まあいいや。

ということで珍しく戯曲読みました。見事な法廷劇です。
弁護士のもとにたずねてきた青年レガートは非常に素朴な好青年。
街で助けたおばさん、フレンチさんに家にくるよう言われ通うようになったところ、
そのフレンチさんがある日撲殺された。フレンチ氏が非常な金持ちで、
レガートが貧乏だったことから、彼は明らかに疑われている。
しかしレガートは主張する。「犯行が行われた時刻、僕は妻と家にいました」。
そこで彼の妻の証言が非常に重要になってくるのだが、
妻は「検察側」の証人として裁判に臨む・・・・。
妻が夫に不利になる証言を堂々と行う。妻の思惑は?そして彼は無実なのか?

短いながらも恐ろしく良く出来た脚本で、法廷での緊迫感とかが
すごく伝わってくるし、妻の人柄の不可解さなんかも謎いっぱいで、一気に読んだ。
で、まさかここで終わらないよね?と思ったあたりから大逆転どんでん返しの
渦がどわーっと押し寄せて、あわわわわとなっている間に本は終わってしまったという感じ。

劇を見に行ってたら、一瞬場はしーんとしずまって、全てが観客に理解されて、
やっとスタンディングオベーション、なんじゃないかな。それも大喝采で。

いやー気持ちよく騙されました。全く隙のない名作!

難をいうなら訳かなあ?殺されたマダムのことを、レガートがひたすら
「オバチャン」と呼んでいるのが興ざめでした。
大阪のおばちゃんぽいやん。マダムちゃうやん。
憂歌団の「おそうじオバチャン」なんかが思い浮かんで、もうダメでしたねー。
なんとなく現代風になりすぎている訳が、非常に読みやすいけど気になりました。
多少読みづらくても格調高い感じが良かったな。

・・・・読者もうるさいもんですね、読みづらいと怒り、読みやすいと「軽い」とか
言って文句たれるんだから。困ったもんです。
| comments(3) | trackbacks(1) | 22:11 | category: 海外・作家別カ行(その他の作家) |
コメント
わ〜〜、読書家のざれこさんに読んでもらえてとっても嬉しいです。
100冊でエントリーしたワルツです。
ひたすら光栄に思います。
ネタばれが怖いので多くは語れないのですが、忘れがたい作品です。

おっしゃるように、確かに「おばちゃん」は、だめですよね。うん、だめだわ・・訳ってイメージも左右するから難しいですね。


彼女の作品はミステリーの中に女性らしい細やかな心遣いとか、お茶の時間、お菓子、庭、など、散りばめられていて、とても気に入っています。
この作品ではあまり出てこないですが、他のなんかも良かったら読んでみて下さいね。
有名どころでは、「アクロイド殺し」とか、ざれこさんが挙げてらっしゃる「そして誰もいなくなった」、「オリエント急行殺人事件」「終わりなき夜に生まれつく」「葬儀を終えて」「五匹の子豚」「杉の棺」「予告殺人」・・・etc.です。
| ワルツ | 2008/07/28 10:50 PM |

こんにちは。
初クリスティが「検察側の証人」とは、面白い人ですね!(←失礼な)
クリスティの戯曲では「ねずみとり」も面白いです。

小説のほうで私が好きなのは、「読んでない人でも内容知ってるアノ3作」
(アクロイド、オリエント急行、そして誰もいなくなった)のほかでは
「予告殺人」「葬儀を終えて」「火曜クラブ(ミス・マープルと13の謎」
あたりです。
| 木曽のあばら屋 | 2008/07/29 6:57 PM |

そういえば、アッタクチャンスの児玉さんもアガサとエラリーは社会人になってから読んだって言ってましたよ。

アガサの作品は結構DVDでレンタルされたり、N●Kで再放送したりしてますよね。
「オリエント急行」「アクロイド殺し」「そして誰もいなくなった」は、必ず名前のあがる作品なので読んでみてください。
| 李博 | 2008/07/29 11:11 PM |

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『検察側の証人』 アガサ・クリスティ
「アガサ・クリスティ」の『検察側の証人』を読みました。 [検察側の証人] 先日、ビデオで観た映画『情婦』の原作です。 もともとの短編作品は、ずーーっと前に読んだことがあったので、今回は敢えて戯曲版を読んでみました。 -----story------------- 人好きのする青
| じゅうのblog | 2009/02/24 12:07 AM |
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