本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部」酒見賢一
泣き虫弱虫 諸葛孔明 第弐部
泣き虫弱虫 諸葛孔明 第弐部
  • 発売元: 文藝春秋
  • 価格: ¥ 1,890
  • 発売日: 2007/02
  • 売上ランキング: 6309
  • おすすめ度 5.0


あの破天荒な諸葛孔明がまたもや読めるとは。発売前から図書館に予約し、
今か今かと待ちわびてやっと読めました。むっちゃ面白かった。
読み終わってしまった後も「続き読まなきゃ」とふと本を手に取ってしまって
「あ、くそ、読んでしまったんだった」と思ってまたぱらぱら読んで笑ってしまう、
そのくらいの面白さ。
あー続きー。あー。まだですかー。(出たところやから、落ち着け自分)。
別冊文藝春秋で連載ですよね?雑誌買おうかなー。ってちょっと思ってるくらいです。
あ、でも別冊文藝春秋って一冊1500円とかするんだ。・・・・。やめときます(おい)。
今回も酒見節、というかただひたすらツッコミ、が炸裂、七転八倒の面白さです(例えおかしい)、
電車で読んだら大変です。前回ほどの我慢できないほどの大笑い、はなかったですけど
(例の英語バージョンとか)、それでも何度もにやにやさせられてしまいました。

陳守が書いた正史の「三國志」、そして裴松之がそれに脚注をつけた「三国志」を比較して、
これは嘘とか言い切ってみたり、陳守に的確なツッコミを入れまくってみたり、
とにかく三国志関係の書物を徹底的に読み込んでないと出来ない高度なツッコミ技術は
相変わらず冴え渡っています。なんかすごいマイナーな書物も読んでそうだし。すごいな。
で、これだけ読みあさってるのにそれをひけらかすと言うよりツッコミ倒すという
その酒見氏の性格、好きやなー。

目次から笑かしてくれる。「孔明、博望坡を燃やす」「孔明、今度は新野を燃やす」
どれだけ燃やしとんねん。放火魔孔明本領発揮か?
それも、恐ろしく合理的に街を燃やすことができるらしい・・・・。何者?
「おお、孔明あいかわらずやね」と、目次だけで嬉しくなった私である。

そしてイントロ、いきなり三国志の裏設定ときた。これがいきなりすごい話で、
その前の時代の英雄劉邦が出てきたりする輪廻転生ネタが出てきたりするんだけどさ、
これが三国志のどこかに本当に載ってるのがすごいよねー。
酒見氏はオリジナルというより、実際の三国志の記述やら伝承やらを(ツッコミを入れつつ)
書いてるだけやのに、これがこれだけ荒唐無稽で面白いって・・・、元ネタどうなってるねん。
元ネタは全部、やたらめったら孔明やら劉備やらを持ち上げていて、
孔明が大活躍して全戦全勝だったと世間に思わせたいと思っている「黒い勢力」(酒見談)が
跋扈してたとしか思えない、と酒見氏は語る。黒い勢力って・・・。爆笑。

だがしかし、孔明、ろくな活躍もせぬうちに(嘘の大活躍ならしたっぽい)
曹操が攻めてくることになった。孔明、劉備、大ピンチ。
孔明はちょっとした作戦で、負けても劉備がかっこよくなるように画策するが
(その画策もどうかと思うけど)、劉備の尋常じゃない人徳が災いして、
どんどんとんでもないことになっていきます。
そして劉備はピンチの中、仲間を集めてこう演説。「伝説を作れ!」
もちろん劉備に心酔している部下はせっせと「伝説」づくりを・・・。

長坂坡の戦いって、普通数行で済んでしまう部分らしいんですけど、
これをこんなに延々と、それもおもしろおかしく書けてしまうなんて。
そして戦いでは張飛の大虐殺に仁王立ち、趙雲は空を飛ぶし、そりゃあもう
伝説作りまくりで笑っちゃいます。張飛、あれだけ人を大虐殺してんのに、
全然憎めないのは酒見マジック?それともやはり黒い勢力?
奥さんの黄氏も得意のからくり技術をますます発展させ、更に哀れな弟諸葛均は
下ネタ専門みたいな劉備の部下に弟子入りさせられ、決死の覚悟で下ネタを叫び、
漢(おとこ)になっていく・・・、ますます可哀想ですが、爆笑です。
そして、戦闘最中に昼寝をするという伝説を作った人までいました。
あ、孔明じゃないです。いかにもしそうやけど。

しかしちっとも話が進まないんですけど。全10巻完結とかですか?
それに、孔明って中国や日本でそんな人気者なんですか?私はこの本の孔明は大好きですけど。
この分厚い本をここまで読んだというのに、私にはいまだに
諸葛孔明や劉備玄徳がどれだけ立派な人達なのか、何をどうしたから有名なのか、
さっぱりわからないままなのです。だってこの第弐部で彼らがどうしてたかというと、
大筋をまとめると、ただ、逃げてただけのような気が・・・・。
ま、活躍し始めたら面白くないんでこのまま延々続けてもらっても・・・、否、
孔明が本当に活躍し始めたらどんな魔法を使うのか、どんな策略なのか、どんなずるをするのか、
それはそれで非常に楽しみかも。荒唐無稽極まれり、なんだろうなー。空飛んだりするかなー。
| comments(3) | trackbacks(6) | 16:07 | category: 作家別・さ行(酒見賢一) |
コメント
こんにちは。
私も今日図書館で借りてきました。
いやあ、相変わらずハイレベルな笑いが随所で炸裂していますね。
一気に読んだらもったいないのでちょっとずつ読もうと思います。
| 木曽のあばら屋 | 2007/04/03 10:10 PM |

こんばんは。
第二部もとても面白かったのですが、かなりのスローペースですね。
孔明が本格的に活躍するのは劉備死後なのですが、そこまで続くのかが少し心配です。
| sekki | 2007/04/25 3:29 AM |

木曽のあばら屋さん
ハイレベルですよねえ。笑いが。私も読み終わってしまって三部を待っております。あと10年くらいこれが読めるかと思うと?それはそれで楽しみ?

sekkiさん
ええ、劉備が死んでからなんですか?全然死にそうにないんですけど(笑)孔明が活躍する前にこの本が終わってしまいそうで、それはそれで笑えます・・・。
| ざれこ | 2007/04/29 12:54 PM |

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| - | 2007/03/29 12:23 PM |
泣き虫弱虫諸葛孔明 第弐部/酒見賢一
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