本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「絲的メイソウ」絲山秋子
絲的メイソウ
絲的メイソウ
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 1,365
  • 発売日: 2006/07/22
  • 売上ランキング: 39310
  • おすすめ度 4.5


エッセイの感想って難しいよね。で、ちょっと前に読んだせいでいろいろ忘れてるし、
じゃあ、と開き直って私といとやまさんの本との出会いから書いてみよう。

最初に読んだのは「袋小路の男」だ。確か本屋大賞で上位だったんだよね。違うっけ。
ずーっと10数年間片思いをしている女と、それを知りつつあしらっている最低男の話、
似たような体験(ま、せいぜい数年だが)をしていた私はもう身につまされちゃってつらくって。
それで気になった私は、「海の仙人」も読んでみたが、それはよくわからなくて、
その後「逃亡くそたわけ」でまた「面白い」と興奮し、で勢いづいて「ニート」を読んで
「むむむ??」みたいな。「イッツ・オンリートーク」でまた心地良くて、
芥川賞を(やっと)受賞した「沖で待つ」で激しく感銘、私の中では好きな作家として
確固たる地位を築いたのだが、しかし、「この作家が好き」と気づくまでに
全作品をコンプリートしないといけないくらい、私にとってはつかみどころのない作家だった。
それはけっこう、他のブログさんの感想読んでても、皆さん戸惑っているような気がして、
「よくわからないからとりあえず次も読んでみよう」みたいな感じで次々手に取られてたりする
人達が多いような気もしている。もちろん全作品が好きとかいう人もいるんだろうけど、
これだけ作品でイメージが違う人もあまりいないような。
タイプの違うはずの芥川賞、直木賞両方の候補にもなってるし。

で、いとやまさんの人となりを確かめるために更に手に取ったのが、
このエッセイだったわけだ。好きかきらいかわからないとかいいながら、
もうずいぶんと手玉に取られてる気がする私。思うつぼっていうかさ。うん。
ま、ええねんけど。

さてエッセイ。
男らしい。とても男らしい。ぽんぽんと飛び出す毒舌が非常に小気味いいエッセイだ。
喫煙者は必読じゃないのかなあ。毎日60本くらいを吸うヘビースモーカーの
いとやまさんが世間を斬る、みたいな。私はたばこ吸わないけど、それでも小気味よく読めました。
あとは文壇をけなすあたりもとても男らしい。まあ、芥川賞と直木賞の候補に
何回なってんねん、って感じやから、そりゃ言いたいこともあるわな。楽しく読めた。
あと勤務時代のセクハラをあしらうやり方も参考になったなあ。触られても
「あ、そこ気持ちいいからやめてください、で、何の話でしたっけ?」
・・・こんなあしらい方できる人なかなかいませんよね。すごいわ。

とまあ、だいたいにおいて男らしいいとやまさんだけど、ちょっと恋をしちゃったりする
回があって、それはなんかとても、かわいらしいんだよな。自分の微妙な心境を
客観的に描ける筆力もすごいけれど、繊細な部分がのぞき見られて、ああ、やっぱり
いろんな面があるんだなあ、と。一人の人間にはいろんな一面があるのは当然と思うけど、
かなりの男らしさ、そして繊細な女らしさが当然のように同居しているいとやまさん、
それを当たり前のように表現していたら、あの多様な作品群がうまれてきたんでしょうね。
揺れ幅が大きいから、作品の違いも大きくなるのかなあ、とか思ったりしつつ、
新たな魅力を見つけたような気になりました。

毒舌だらけの文体はさばさばと切れ味がよく、とてもリズムがいいんです。
一編だけ、五七五調で全部書いてみる、って企画で書かれてる時があるんだけど、
それがすんごい物足りなかったんですよ、最初。急にリズムが悪くなって。
ああ、普通は何気ない文章でもすごくリズムよく小気味よく、
プロの文章を作ってるんだなあってことにその時気づきました。
ほんま、文章うまいなあ、と感嘆しきり。それに普段は気づかせないところが、
更にプロの仕事という気がします。心憎いですよね。

あー思い出した。いとやまさんって禿げフェチで。禿げ男に対する愛情たるや、
大爆笑モノでしたが、真摯なものでした。笑ってすいませんって感じですけどね。
私も面食いじゃないし、別に禿げてても性格が合えば大丈夫ですが、
禿げ限定ってわけじゃないです、すいません。世の中いろんな好みがありますね。
デブ専男子(若者)が大量発生することを祈る今日この頃でした。

| comments(4) | trackbacks(7) | 18:45 | category: 作家別・あ行(絲山秋子) |
コメント
ざれこさん、こんばんわ。
いとやまさんの文書いいですよね。好きです。
そして男らしくてかっこいい!(これ褒めてます)
でもエッセイだとお茶目な部分だとか
かわいい部分もちらっと見えたりして、
そこもまたよかったです。
セクハラのかわし方は参考にしよう!
と思ったんですが、そういえばそういうセクハラって、
この頃されてませんでした・・。
| june | 2006/11/15 9:41 PM |

ざれこさんご無沙汰しています。

『沖で待つ』でいとやまさんの本をはじめて読んでそのあとこの『絲的メイソウ』『ニート』と続けて読みました。

いとやまさんの文章ってリズム感がいいですよねー
でエッセイは面白くてあっとゆーまに読んで『ニート』でほんま、、、むむむ・・でした。
あと『逃亡くそたわけ』が手元にあるんですけどちょっと他の小説を2〜3冊はさんでから読んでみよーっと思っています。



| banchi | 2006/12/16 7:24 AM |

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