本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「ヴィラ・マグノリアの殺人」若竹七海
ヴィラ・マグノリアの殺人
ヴィラ・マグノリアの殺人
  • 発売元: 光文社
  • 価格: ¥ 680
  • 発売日: 2002/09/10
  • 売上ランキング: 128448
  • おすすめ度 4.75


若竹七海のファンブログまで運営しちゃう私が、つい昨日までこれ、
読んでなかったんですよねえ。はは、迂闊すぎますよねえ。
やっと読みました。というのがですね、7月20日に、光文社より新刊
「民宿・猫島ハウスの騒動(仮)」が発売されるという情報が入ったからなのです。
nineさん ありがとうございます)

久々の新刊ですよ。皆さんとびつかないと。で、どなたかのブログで
「葉崎シリーズか?」と書かれていて、おっとこりゃ読まんといかん、
葉崎シリーズ、と思ってとっとと手に取ったのがこの本なわけです。
遅いですよね、はい、遅すぎます。
葉崎市の海岸沿い、不便極まりないが海だけは近く眺めがよい、ヴィラ・マグノリア。
そこには10棟の家が建っていて、個性的すぎる人々が住んでいる。
その空き部屋の3号棟に、いきなり顔を潰された死体が現れた。
死体は誰か?そして犯人は?捜査を始めた刑事たちだが、ヴィラの変な住人達の
変な証言に振り回され捜査は難航。そして第二の死体が現れる。

変な奴らばかりが見事に住んでいるヴィラ・マグノリア。特に女どもがすごい。
結婚しろと迫る母親をあしらいつつ、古本屋を切り盛りする鬼頭典子、
夫の保険金でここに移り住み、近所のホテル南海荘で働くセリナ、
おませでおしゃべりな双子を抱えて母子家庭で市役所勤めの三島芙由、
プライドの高すぎる伊能圭子に人の噂ばかりしている松村朱実、
翻訳家でこの場を仕切ることが多い入江菖子、頑固婆の十勝川レツ、
そしてヴィラの近所の邸宅には年中トレンチコートのハードボイルド作家も住んでいる。
彼らは事件が起こると、南海荘でセリナが勤める「黄金のスープ亭」に集まり、
ああでもないこうでもないといっているけど、どいつもこいつも一癖あって、
あっちもこっちも仲が悪い。そして、誰だかわからない顔を潰された男性の死体。
こいつは誰の関係者なのか?どいつもこいつも過去にいろいろあって、怪しいし。と
駒持警部補と一ツ橋巡査部長は頭を抱えるが・・・
しかし、刑事まで個性的だったりする。

なんか皆意地悪でいやみたっぷりでそれが面白いんだよなあ。
人の悪口や恨みが炸裂する陰気くさい話に1歩間違えばなるのに、
そうならずにからっと明るく悪口言っちゃうみたいな雰囲気があって、
それがなんともかんとも、にんまりと面白いのだ。
若竹さんの本を読むと「私って性悪よなあ」って改めてわかる気がするけど、
この程度の性悪の何が悪いっての?悪意むき出しな登場人物たちを見ていると、
いっそすがすがしい。

ユーモア溢れる台詞回しも冴えてて、セリナが笑いをこらえてるから、ん?と思ったら
ある夫が「妻は料理上手で、得意な料理は刺身でした」なんて真顔で言ってる
直後だったりする。刺身ですか・・・なんかあとでじわじわ効いてくる絶妙なユーモア。
それが全編漂っていて、それも面白かったな。

コージーミステリっていう、比較的軽いミステリらしいし、その軽妙さが
とても心地よく、楽しく読めるが、ミステリとしての謎解き具合もいいですね。
かなり最後のほうまで精一杯風呂敷をおっぴろげてるような展開で、
どう収拾つけるねん、と心配したけど、見事に収束したのはさすが。
まあ、なんつうか、犯人はいるんだけど、ヴィラの住人が全員でやらかしたような、
そんな感じだったのもまた面白かったなあ。
そして最後1ページでしっかり反転させてくれるのも、さすがです。
でも若竹さん独特の毒味は少なくって、からっとピリッと、って感じでしょうか。

すっかり若竹熱が再燃しましたわ。次は「古書店アゼリアの死体」あたりいってみるか。
皆さんも一緒に若竹祭り、いかがですか?

※こちらにトラックバックを下さる方は、是非こちらにも、よろしくお願いします。
| comments(1) | trackbacks(3) | 01:10 | category: 作家別・ら、わ行(若竹七海) |
コメント
はじめまして。こうじょうコム管理人のみつと申します。
書籍について書かれているのを読んで書き込みさせていただきました(^^)。コメント欄にすみません(^^;)。
今、多くのブロガーの皆さんと協力してブログのリンクサイト「こうじょうコム」(http://kojo-com.main.jp)を運営しているのですが、もしよろしければリンクさせていただけないでしょうか?
会社ではなく皆さんとの協力で運営しているサイトなので、比較的アットホームな雰囲気になっています。
ブログ紹介にも力を入れています。ブログ生活のプラスαとして是非ご活用ください。
お友達をお誘い頂いても構いませんので、是非ご一緒にご参加ください(^^)。
もしよろしければ下記項目をリンク登録フォームにお願い致します(^^)。

お名前:
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ブログのURL:
希望ジャンル(5個まで):
紹介文(50字程度):

ジャンル分けや紹介文の作成が面倒な場合は「リンクフリー」とだけ書いていただければこちらで振り分け等させて頂きます(^^)。
唐突なお願い失礼致しましたm( _ _ ;)m。
| みつ | 2006/06/29 11:54 AM |

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ヴィラ・マグノリアの殺人*若竹七海
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| +++ こんな一冊 +++ | 2006/06/28 7:24 AM |
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