本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「Twelve.Y.O.」福井晴敏
Twelve Y.O.
Twelve Y.O.
  • 発売元: 講談社
  • 価格: ¥ 680
  • 発売日: 2001/06
  • 売上ランキング: 4,215
  • おすすめ度 3.84


この作家さんは先日「亡国のイージス」を読んで、かなり感動したので
引き続き2冊購入してみた。それがその1冊。
今度はテロリストの話だという。相変わらずの分厚さに期待して読み進めたが、
ちょっと意外に思う部分があった。
・・・これが似てるんだわ、「亡国のイージス」と。
イージスは、海上自衛隊の戦艦がクーデターされる話で、
北朝鮮の冷酷な工作員やらダイスと呼ばれる命知らずの防衛庁情報局員、
そして生粋の人情味厚い自衛隊員が繰り広げる物語、なんだが、
今回のこれも海上自衛隊がヘリコプターのパイロットになっただけで、
かなりよく似た人物設定になっている。つまり、生粋の人情味厚い元パイロットに、
冷酷なダイス職員、そしてテロリストは冷酷な訓練を受けた少女を連れている。

まず国家レベルのテロリズムの原因が突き詰めれば
個人の家族に対する恨みとか、私怨から発してる凄まじさは「イージス」と同じだし、
冷徹な、ひたすら指示を仰ぐ殺人ロボットみたいな少女が、
徐々に人間味を取り戻していく様、とか、生粋自衛官が惰性の仕事から
生きる意味を取り戻していく過程とか、そこらへんの経緯は「イージス」でも
こまやかに描かれていて、それを踏襲してしまってる感があり、
(正確に言うと「イージス」があとで、今作をパワーアップさせて踏襲しているのだが)
なんだ、一緒だよ、と思わず突っ込んでしまったのであった。

解説によると、もう一つ購入した「川の深さは」も、
自衛隊を舞台としたわりと同様な内容なことが伺え、
多分この作者はこれが「十八番」なのだな。と思った。

まあ、だから、正直に言ってしまうと「イージス」ほどの感動は得られなかったし、
ストーリーも「イージス」上下巻に比べたら同じようなスケールで今回は1冊、
充分な厚みだったにも関わらず「なんだか物足りない」結果に。
しかし初めて読む人には充分面白い本だと思うよ。
下手なフォローみたいでなんだけど。
「ほんまかいな」と思う人は私の「亡国のイージス」の感想を読むべし。
大興奮してるから。

前回と違うところは、すさまじい情報戦が展開されるところだろうか。
テロリスト「12(Twelve)」は、沖縄米軍基地のコンピューターをハッキングして
ウイルス撒き散らしてそれをぶっ壊してしまう。たった数人で。
だからなかなか難しい内容ではあった。しっかり理解できない部分もあったり。

そして基地がぶっ壊されたあとにはとんでもないものが地下から噴出してしまい、
やだよなーほんまにこんなもんが米軍基地の地下にあっちゃあ・・・・と
心底背筋が寒くなった。
最近沖縄の米軍問題がニュースになったりしてるけど、思わずしっかり見ちゃったもんな。
このニュース嫌いな私が。・・・平和ボケ日本人にはいい薬になる本だろうね。

それにしても、やたらと自衛隊に詳しそうな作者福井氏だけど、
どうやって情報入手してるんだろ。ダイスってほんまにあるのかなあ。あんな殺人部隊。
「この話はフィクションですけどでも事実もほとんど一緒です」とか言われたら、
ほんま薄ら寒い。って思わされるのは、似たような本を3冊も書いてるから、なんだよね。
同じような内容を執拗に書き続けることで生じるリアリティ。それもありかな。

ちなみに福井晴敏オフィシャルサイト
自衛隊経験はないみたい。ついでに、ガンダムとのコラボやってるみたい。・・なんだろうそれ。
| comments(0) | trackbacks(0) | 01:44 | category: 作家別・は行(その他の作家) |
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