本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「おめでとう」川上弘美
おめでとう
おめでとう
  • 発売元: 新潮社
  • 価格: ¥ 420
  • 発売日: 2003/06
  • 売上ランキング: 14,767
  • おすすめ度 4.31


なんか最近更新がままならないので過去記事アップでお茶を濁す。

昔書いた感想です。
・・・そういやこのころいろいろあったなあ。
ちょっとある人に好意を抱いていた時期でした。
その後ほんのちょっとだけいい顔をしてくれて、私が調子に乗ったら
冷たく突き放されました。ひどい奴やったなー。でもいい思い出です。
そんな時期に書いた感想。それには触れてないけどね。
不思議な味わいの恋愛短編集。

恋をする手前の一瞬、そして恋が続いているある一瞬、終わってからの一瞬、
そういうほんのわずかな時間、わずかな出来事が、言葉すくなに語られる。
まるで詩のようでもあるその一編一編は、短さ、言葉の単純さ、軽さに
反比例して、心につと、ことんと響く。そしてじんわりとしみこんでいく。

皆恋はしているんだけれど、とにかく愛しいんだけども、
でも今この瞬間はいつか終わってしまうんだなあ、という
諦めとも絶望ともつかないものが、奥底にちょっとだけ流れている。
その上で、彼女たちはたゆたっている。

「川」という短編がそれを象徴していたような気がするんだけど。
あるカップルが、川辺でおにぎりを食べつつ、「ずっと一緒だよね」と言い合っている。
彼女はふと、少し泣いてみたりしている。その二人の前を、川が流れている。
彼女曰く「止まっているようにみえてくる」けども、川はちゃんと流れているのだ。

いやあ、ちょっとセンシティブな時期に読んだものだから、
いちいちことんことんと響きまくって、なんだかとっても哀しい気分になりました。
終わっちゃうもののはかなさ、美しさ。

もう、どうにもこうにも、でしたよ。
| comments(2) | trackbacks(2) | 11:32 | category: 作家別・か行(川上弘美) |
コメント
ざれこさん、どもです。
わたしは自分とこでも書きましたが、
いちばんスキなのは「おめでとう」です。
川上弘美の世界では登場人物が何百年も生きているけれどずーっと誰かをスキでいるって大変だけどステキだなと思う。

いろいろあったんですね。
| chihana | 2005/11/12 12:06 AM |

chihanaさん
そちらの記事をみてこっちもアップしてみました。
本って、それを見てると読んだ当時の自分の出来事とかが如実に思い出される時があって、この本はまさにそうでした。いやはや、お恥ずかしい。
川上さんは恋愛の終わる瞬間を描くのもすごくうまいし切ないなと思うんですけど、でもずーっと続く恋愛も描いてくれるので、なんだか嬉しくて読んでしまうのでした。
時間なんか越えてますもんね、いつも。
| ざれこ | 2005/11/14 2:18 AM |

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ほややんしますよ…川上弘美『おめでとう』
この脱力した表紙がいい。 読むともっといいカンジに脱力します。 全部で12章から成る短編集です。恋愛小説、のジャンルにはいるのかしら。川上弘美に言えることですが、いかにも「恋愛するぞ!」という意気込みは一切なし。だから気負うことなく、淡々とした恋愛を
| ひとり・暮らす・楽しむ−chihanaの場合。 | 2005/11/12 12:07 AM |
おめでとう
おめでとう川上 弘美 (2000/11)新潮社 この商品の詳細を見る きんめ鯛を手土産に恋しいタマヨさんを訪ねる“あたし”の旅。終電の去った線路で、男を思いつつ口ずさむでたらめな歌。家庭をもつ身の二人が、鴨鍋をはさんでさ
| 読書日和 | 2007/07/21 8:10 PM |
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