本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「ホリー・ガーデン」江國香織
ホリー・ガーデン
発売元: 新潮社
価格: ¥ 500
発売日: 1998/02
売上ランキング: 18,356
posted with Socialtunes at 2005/10/14


私には14年ほどの付き合いの女友達がいる。
彼女は美人で男にもてる。しかし気さくでいい奴である。気も利くし、面倒見もいい。
でも時折、彼女の意見にむちゃくちゃ腹がたつことがあって、どうせわからんよあんたには、
って思って投げやってしまう時もある。多分向こうもそうだろうと思う。
正反対すぎて、そしてつきあいが長すぎて、ただの友達だったら聞き流せるところが
聞き流せず、それで微妙な緊張が生まれるのだった。

この小説の主人公の果歩と静枝の関係を読みながら、私はそんなことを思っていた。
彼女達は30歳、二人は小学校からの親友、
だが(だから)お互いには異様な緊迫感が漂っている。
親友、という存在も女同士だとかなり複雑なニュアンスになる。
そこらへんの微妙さが感覚的にがんがん身に染みてくるので、これはかなり痛い小説だった。
また、同年代なんだよなあ。痛いよなあ。

果歩がまた、5年前に不倫していた男をいまだに引きずっている。
その人がとった自分の写真がつまった缶を部屋に置いていて、時折見てしまう。
果歩の新しい男(というよりはペットのような)がその缶を見てしまい、
「ポルノよりヤバイです」と落ち込むシーンがあるが、そのくらい切実だ。
で、静枝は今不倫の恋の最中である。今は幸せで仕方がないのだが、
果歩の壊れ方を知っているだけに、自分の将来を果歩と比較して恐れている(風に私は感じた)
その二人の恋が合わせ鏡のようで、
で、お互いがそれをわかっていてわかってないふりをしている、
その緊迫感。がなんだかまた、痛い。痛々しい。

でもそんな風に日常が淡々とすぎていく。文体は透明で、ラストはすがすがしくなった。
果歩の彼氏(未満)の中野が、ひょうひょうと二人を癒していくのが、よい。

| comments(2) | trackbacks(2) | 00:33 | category: 作家別・あ行(江國香織) |
コメント
はじめまして。

自分が読んだ本と同じ本を読んだ方の感想をぷらぷら見に来るのが好きです。

女ともだち、付き合いと関係が深いと微妙ですよね。

それではまた、拝見させていただきます。
| もる | 2005/12/11 1:37 PM |

もるさん
はじめまして。TB&コメントありがとうございます。
そう、長々と付き合ってくるとなんか微妙ですよね。その彼女には子どもができて専業主婦で、と私とは対極の人生歩んでます。面白いくらいです。でも今でもつきあい続いてます。
| ざれこ | 2005/12/12 1:26 AM |

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江國香織「ホリー・ガーデン」
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