本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「ジョゼと虎と魚たち」田辺聖子
ジョゼと虎と魚たち (角川文庫)
ジョゼと虎と魚たち (角川文庫)
  • 発売元: 角川書店
  • 価格: ¥ 500
  • 発売日: 1987/01
  • 売上ランキング: 46239
  • おすすめ度 4.0


映画化されたので手にとってみました。
表題作(映画化)は、両足が麻痺している市松人形みたいな
少女ジョゼ(小説の登場人物からとったあだ名)と、大学生の恒夫の
ちょっと物悲しい日常を描いた穏やかな短編。
動物園で恒夫と虎を見たジョゼが、「好きな人が出来た時に、一番怖いものを
みたかったんや、怖うてもすがれるから」と言ったときに、ほろりと涙した。
幸せは「死んでいるのと同じや」というジョゼの、幸せな日々。

しかしあとの短編は毛色が違った。
どちらかというと30代くらいの、酸いも甘いも知っている
熟した女たちが繰り広げる小粋な恋愛模様。かなり意外な感じ。
登場人物はほとんど皆関西弁なのだが、何故か全編オシャレで、
洗練された雰囲気が漂う。
お、オトナ・・・って感じ。

20代後半で婚期を逃し、妹の結婚に動揺しつつも
いまだに結婚を夢見てしまう姉が出てくる「うすうす知ってる」とか、
夫が外に子供を作ってしまい離婚して、出て行く男に弁当を作り、
男がいなくなって解放感に浸る「いけどられて」とか、・・・・

なんか、女がリアル。そして怖い存在として描かれていて、
あるある、こういう夢見がちな部分も、残酷なくらい打算的な部分も、
女にはあるよなあ、としみじみさせられる。多分自分もそうなのかも。
女って怖いなあ、でも女でよかったなあ、って思わせる短編たちでした。

そして、ぼんやりした日常にふと瞬く一瞬の恋、一瞬だからこそ美しく、
それを贅沢にむさぼれる女ってオトナだよなあ、なんて思ったりも。
そしてそれは「恋の棺」に葬ってしまうのだ。
| comments(4) | trackbacks(2) | 01:41 | category: 作家別・た行(田辺聖子) |
コメント
おひさしぶりです。
久々にお邪魔してみたら、私の大好きなジョゼ虎があったので思わず書き込んでしまいました。田辺さんは独身女性の心理を描かせたら抜群ですね(ジョゼ虎だけは個人的には映画のほうが好きですが)。リアルなんだけど、ぎりぎりエグくないところが好きです。
「恋の棺」のもとになっている西條八十の詩はすでにお読みでしょうか?言葉を失うほど美しい詩でした。
| dimanche | 2005/09/12 11:45 PM |

こんばんは。田辺さん、そう、負け犬の私にぴったりだったのです(苦笑)っていうか私なんかよりもっとオトナな世界でしたが。「ジョゼ虎」は映画の方が、私も好きです。
宣伝ですが、映画化本投票やってるのでよかったらご参加くださいね。
http://dokusyataisyo.jugem.jp

西條八十の詩はまだ読んでないですが、確か森村誠一の「人間の証明」でも出てきてましたよね?あの詩もすごく印象に残ってます。一度手にとってみますね。
| ざれこ | 2005/09/13 12:36 AM |

立て続けにコメントさせていただきました。
「ジョゼ虎」(と呼ぶんですね。目からウロコ !−!)は映画を観てとても面白かったので、「本も読まにゃー」と思っていたのですが。
ざれこさんの記事やコメントを読んで「これは、必ず読まにゃー」と思いました。
「ジョゼ虎」以外の作品もほんと、面白そうです。
おまけに「映画化本投票」、参加させていただきました。楽しい企画ですねv
| スズモモ | 2005/09/13 1:57 AM |

>「ジョゼ虎」
勝手に略してるだけなんで、いいのかどうかは知りませんが(笑)でもこれでわかりますもんね・・・
映画と本はだいぶ印象が違うと思いますけど、どちらもお薦めです。
| ざれこ | 2005/09/14 12:34 AM |

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| (非公認)読者大賞blog | 2005/09/13 12:35 AM |
ジョゼと虎と魚たち
[:鉛筆:]シェアブログ1565に投稿[:鉛筆:] ■製作年度:2003年 ■製作国・地域:日本 ■上映時間:116分 ■監督:犬童一心 ■原作:田辺聖子 ■脚本:渡辺あや ■音楽:くるり ■出演:妻夫木聡、池脇千鶴、新井浩文、上野樹里、江口徳子、新屋英子、藤沢大悟
| 小娘の戯言 | 2006/10/23 1:28 PM |
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