本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「風の万里 黎明の空 ― 十二国記 」小野不由美
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「十二国記」今度は他国をまたがったスケールのでかい章。

王の娘の祥瓊は部下に父と母を殺され、庶民にさせられて
苦労を強いられ世の中を恨んでいた。父の失政に気づかず。
そして、蓬莱から流されてきた鈴は、異世界で言葉が通じないのを嘆いて、
仙籍を得て横暴な主人に使われていて、世を嘆いている。
そして、慶国の王となったが国をどう導いていいかわからず、
戸惑っている景王の陽子。
彼女達3人の、成長と邂逅の物語。

祥瓊も鈴も、自らの不幸な境遇を嘆き、世を嘆いているけど、
そういう自分の思考こそが自分を不幸にしていることになかなか気づかない。
自分だけが不幸だと思い、周りを蔑み、可哀想だと同情されたくて
ますます自分を陥れ、ますます不幸になる、その悪循環。
不幸であることに酔いしれる自分。

なんてんだろ、私にも確かにそういう時期があって、
私はこんなに一生懸命やってるのにどうして誰もわかってくれないんだ、
とか嘆いてしまうことがあった。そんな時代を思い出して、なんだか恥ずかしくなった。

私はその時代から、ある厳しくて優しい先輩に叱咤されて抜け出したんだけど、
彼女達も、自分より不幸なのに前向きに生きている少年とか、
飄々と生きてる半獣などに出会うことで、自分を見つめなおし成長していく。
人とのかかわりで自分を突き詰めていく彼女たちの旅は、深い。

物語はそして冒険に溢れている。
横暴を働く州侯、奴の手下に親友を殺され、鈴は一念発起して
革命グループに入る。そして景王も、自らの国で横暴を働く侯を見過ごした
ことを悔やみつつ、庶民のふりして戦いに挑む。
いつのまにか祥瓊も加担していて、そして3人は出会う・・

彼女達の出会いと冒険は、
最後の景王の初勅(国の方針として王が最初に放つ令)として実を結ぶ。
このシーンで思わず涙しそうになった。
人が人としてしっかり尊厳をもって生きること、他者への感謝を忘れぬこと。
彼女たちにそんなことを教えられた。

冒険に富んで面白く読めるのに、すごく深い本でした。
私も自分を哀れむことなく、まっすぐ向いて進んでいこうと、素で思いました。

| comments(1) | trackbacks(0) | 01:46 | category: 作家別・あ行(小野不由美) |
コメント
大好きです!!十二国記シリーズ(^O^)/
その中でも、一番好きなのがこれです。小学6年生のときに、はじめて読んでもう何年?
?今でもやっぱり読みたくなって読み返してしまいます。
| sakie | 2007/05/31 11:51 PM |

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