本を読む女。改訂版

関西弁でだらだらと本の感想書いてます。
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# 「少年計数機 池袋ウエストゲートパーク供彑佚聴疥

石田 衣良 / 文芸春秋(2002/05)
Amazonランキング:7,061位
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先日はまった「池袋ウエストゲートパーク」の2作目です。
興奮冷めやらぬ間に早速読破してみた。
今回も4作分の事件がマコトのもとにまいこんでくる。

池袋ではマコトは有名人になってしまっているので、
だいたいマコトの果物屋めがけて依頼人がやってきてしまう。
「探偵稼業ですか」と思わず突っ込み。事件に「まきこまれていた」前作とは
ちょっとニュアンスが違う感じ。まあ、前作も後半はそうだったかな。

今回もマコトの周りに集まるのはマイノリティ達。
色ボケ爺が2人ひったくりを捕まえる依頼にやってくる「銀十字」にはかなり笑えた。
さすがのマコトも爺の色ボケぶりには閉口もするのだが、それでも背筋の伸びた爺たちの
依頼を見事にこなす。この話はラストも爽快でした。爺、いい奴すぎるんだけど、ええわ。

更にぶっちぎってマイノリティだったのが、いつも計数機で何でも数を数えている少年。
とにかく何でも数に置き換えないと安心できない。そして地面をみて安心できるように
歩いてくるもんだから、時間がかかって仕方ない。横断歩道だけはちゃんと歩ける。
白線数えながら踏んでいったら終わりやからね。そういう少年とマコトの友情?を描いている。
マコトがまたそんな少年を放っておけない性質だから。で、ヤクザと女優を親に持つ
その少年の誘拐事件に否応なく巻き込まれるのだった。

なんかこの本読んでると「結局普通って何だ?マイノリティって何だ?」って気分にさせられる。
群れているGボーイズが普通なわけでもないし、カリスマリーダーのタカシが普通なわけもない。
マコトだって普通じゃないし(頭良すぎ)、だから数を数えまくってるその少年だって、
明らかに普通じゃないけど、でも「普通じゃない」ということが「普通」なのだ。
個性あってこそ普通なのね。なんてことを思ったりした。

それでも最初3つはなんだかマコトの甘さ(タカシに言わせればそれがマコトのとりえなのだが)が
ちょっと鼻につき、「結局いい話で終わっちゃったよな」的物足りなさがあって、
それでいい設定なら私もそれでいいんだけど、キレた若者が跋扈する池袋でそりゃ甘いでしょ、
と思っていたら、最後「水の中の目」であっさりとどめをさされた。この話は甘くない。

美人女子高生を監禁し暴行して結果的に殺してしまった少年4人、についてコラムを書こうと
思っていたマコト、その陰惨な事件を女子高生の弟にインタビューしているうちに、
売春パーティ潰しの犯人を挙げるようGボーイズタカシとヤクザ連中に依頼を受ける。
そして調べを進めていくうち、調べに協力してくれた女の子が連中にさらわれ・・・

なんていうか、前の3作で「結局は誰もがいい奴かも」的幻想を抱いてしまった私には
この話は辛かった。やっぱりどうしても歪んでしまってどーしようもない人間がいる、ってことを
まざまざとみせつけられた。人間はそこまで残酷になれるのか。若者たちも。
マコトはさすがにそういう輩には甘くはない。飲み友達の警視正にまで頼んで、
そいつらを追い詰める。そしてラストも、・・・・・・。

最初に甘くせめておいて最後は鳥肌ですか。恐ろしいシリーズだ。

3作目も文庫化が楽しみです。

| comments(0) | trackbacks(2) | 01:43 | category: 作家別・あ行(その他の作家) |
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